7月4日(火)



そしてもうひとつ日記で秘密にしていたこと、
“辛いとき有里さんを支えてくれていたもの”でしたよね。

それは、保育園を辞めるときに園児たちからもらった
「有里さんの似顔絵」でした。

画用紙いっぱいに大きく描かれた有里さんの顔。

有里さんはこう話してくれました。
「似顔絵を見ると笑えるのですよ。
園に入ってきたときには、何も書けなかった子どもたちが
こんなにうまく描けるようになって…成長しましたよね。
子どもたちの頑張っている姿を見ると
私もがんばらなきゃって思います。
そんな姿を子どもたちにも見てほしいですよね…」
涙ぐむ有里さん。
その表情に、私は優しさだけではなく、強さも感じました。

みなさんも職場で辛いこと、ありませんか?

実際OAでは放送できなかったのですが
消防士になってはじめて火災現場でご遺体を見たときは
夜、目を閉じるとその光景が浮かんできて
なかなか寝つけなかったそうです。

私も少しだけ似た経験があります。
裁判所で
殺人を犯した罪で起訴された被告人をはじめて見たときは
腰ひもをつけて連れてこられたその男の顔が頭からはなれず、
夜道でも、誰かに後をつけられているのではないか、
殺人犯はどこにでもいるのではないかと
精神的に追い込まれてしまったことがありました。

生々しい実際の事故現場や、
電送されてくるモザイクのない現場の映像を見て
プライベートで街中にいても、
その場所を通ると
事故の映像がふとよみがえってくることもあります。

私はそんなとき、経験豊富な先輩に話を聞いてもらうことで
どうにか乗り越えてきました。

有里さんは
周りの先輩や、子どもたちの描いてくれた似顔絵が
大きな励みに…。

みなさんは
何に支えられていますか…?

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