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東海地震はなぜ起きる・・?過去の地震に見る被害 3/4
過去の地震の揺れは・・

歴史的に繰り返されてきた地震ですから、過去の地震の記録がひとつの参考になります。
1707年の宝永の地震(東南海と南海が同時発生)と
1854年の安政の地震(東南海の32時間後に南海地震が発生)の震度分布を参考にしてください。

*宝永地震・・死者5,038人
駿河湾〜四国西縁にわたる全域が同時に破壊した。マグニチュードは8.4で阪神・淡路大震災をの約60個分のエネルギーに相当する。
また、2か月後に富士山が大噴火した。

*安政地震・・死者2,658人
マグニチュード8.4

*昭和の東南海地震・・死者1,251人
マグニチュード7.9

*昭和の南海地震・・死者1,330人
マグニチュード8.0



(死者数などは内閣府公表の資料による・図は各種文献などからCTVが作成)
東海地震は起きない・・!?

東海地震が必ず単独で起きるとは限りません。
前回の東南海地震(1944年)からすでに60年ほどとかなりの年月が経っているので、だんだん次の東南海地震が近づいていること。それに、これまでの歴史上では東海地震が単独に起きた記録がはっきりと残されていないことから、東海地震が単独ではなく、東南海地震と一緒に起きるだろうと考える学者が多くいます。
津波はどのくらい?

プレート型地震の特徴のひとつは、巨大な津波が発生することです。
陸側のプレート(ユーラシアプレート)が跳ね上がると、陸の場合は揺れて地面が盛り上がることになりますが、海の部分では海底が跳ね上がることによってその上にある海水を押し上げます。
その範囲が広く、押し上げられる海水の量も大量になり、その海水は一気に周囲に向かって動き出すことになります。これが津波です。
(クリックすると拡大します)
三重県の鳥羽市では1854年の安政の東海地震で高さ8メートルの津波が押し寄せた記録が残っています。

(右の写真・・尾鷲市の電柱に記された昭和の東南海地震の津波の記録。家の2階の高さに近い。)
ところで、昭和の南海地震では津波によって町がほとんど流されたものの、死者はいない地域がありました。津波は地震の直後に襲ってくるので、逃げられるかどうかは時間との戦いとなります。
被害のなかった地区では、「地震が起きたらどこの家はどの山・どこに逃げろ・・」といった口伝えを守ったため、津波の被害から逃れることが出来ました。
長い時間をかけて先祖から住民に口伝えで伝えられてきた伝承が住民の命を守ったのです。
しかし、こうした口伝えも現代の社会事情の中では途絶えてしまっているのが現状ではないでしょうか。

東海地震や東南海地震が起きたら海岸からいち早く逃げ出し、「とにかく高いところに逃げる。」こう肝に銘ずるしかなさそうです。
長大建造物が危ない・・?

東海地震では大きなビルや大きな橋などでは揺れが大きくなり、しかも長く続くだろうという指摘があります。
ちょっと難しくなりますが、ビルなどの建物や、橋や鉄塔などはすべて構造や高さにより、その建物に固有の振動周期があります。これを「固有周期」と呼びます。
建物にこの固有周期と同じ周期の力が作用する(地震の揺れが襲う)と、共振現象が起こって、建物の揺れが大きく増幅されるケースがあります。
例えば、RC造で高さが30mの建物の固有周期は約0.6秒ですが、新宿副都心に立ち並ぶ200m級の超高層建物の固有周期は約6秒と概算できます。
阪神大震災では短い周期の地振動が10秒あまりでしたが、東海地震では「やや長周期」(周期2〜20秒程度)の地震動が1分以上も続くだろうといわれています。このため、地盤の周期がたまたま同じとなった高い建物や大きな橋は共振を起こし、大変に大きな揺れが地面の揺れが収まったあとまで長く続くことになります。

一方、化学コンビナートなどでよく見えうける石油タンクなどですが、このタンクでは長周期の地震動に襲われると、中の液体が大きく左右に揺れて天上から溢れ出てしまうことも想定されています。
化学物質があふれ出すといった著しい地震被害を防止するためには、十分有効な防災措置を事前にとっておく必要があります。