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デジタル化放送に向けた技術的なトライアルは、
すでに始まっている。
大脇「21回目の今大会の中継でも、デジタル放送への対応策としてCGなどを使った放送が予定されていますね。」
箕浦「デジタル放送時代に向けたCGを使った試みは、昨年のBSデジタル放送あたりから始まっています。傾斜やマウンドなどのアンジュレーションがわかるようにグリーンの画像にCGを合成し、これから選手が打とうとしているパッティングラインが視聴者の方にもわかるようになってますね。このようなヴァーチャル技術を使った試みは、ゴルフ中継だけでなくその他のスポーツ中継に数多く採り入れられられるようになってきています。これらの技術はデジタル放送が始まってくると、さまざまな可能性の広がりを見せるでしょう。」
川本「グリーン上のボールを中継で見る場合、通常は上から見た映像か人の目線から見た映像ですが、昨年取り組んだのは、それを真横からも見せるという手法でした。これは選手がパッティングラインを読む時の目線で、実現するためにはCGの技術が必要だったというわけです。このように、事前に制作しておいたCG画面を中継の合間に挟み込み、映像だけでは伝わりにくい情報を補足するという手法は、他社の中継でもよく見ることができると思います。他にもさまざまな方法が考えられていますが、提供する情報の必要性とコストのバランスが課題ですね。」
名和「これはゴルフというスポーツ独特なものであると言えるかも知れません。球技という範囲で話をするなら、野球やサッカーはひとつのフィールドにボールは一つしか存在しませんが、ゴルフは出場している選手の数だけボールが存在する。絞り込んだ数人の選手の映像を切り替えながらの中継ということになりますから、リアルタイムに近い中で細かな情報を追加して放送することは意外に難しいんです。ですから、めまぐるしい展開で首位争いが行われている状況では、中継映像を選択して配信することが重視され、苦心して準備した新技術が使えないことも珍しくない話。これがゴルフ中継ならではの難しいところですね。」
川本「ただし、これらの技術はその他のスポーツ中継では十分な効果を発揮しています。スキーのジャンプ競技では着地点に距離情報を重ねて中継したり、アメリカンフットボールの中継ではタッチダウンまでの残りヤーデージを表示することで、臨場感を出すことに成功しています。ゴルフに関しても技術の応用は可能です。」
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