バルトロメオ・スケドーニ 《風景の中のクピド》
16世紀末-17世紀初め 油彩・カンヴァス
©Photo: The State Hermitage Museum, St. Petersburg, 2012
北イタリアのパルマやモデナで活躍した画家スケドーニ(1578-1615)は、宗教画や肖像画を得意とし、温かみのある人物表現と穏やかな色彩の組み合わせによる甘美な作風によって人気を博した。愛の神ウェヌスの息子クピドは、矢を射ることによって人々の心に愛を目覚めさせるが、ここではその武器を背後の木に掛け、口元に人差し指を当てかすかな憂愁の気配を漂わせている。16世紀半ばまでは有翼の少年として描かれることが多かったその姿は、17世紀を迎える頃には丸々と太った幼児として表現されるようになり、無垢と無邪気が強調される。