2007年03月25日放送
「モーター」
今回のテーマは「モーター」!
家庭でお馴染みの電化製品にも使われている「モーター」に注目!
→ 過去の実験一覧はコチラ!!
■家庭でお馴染みのモーター!
実は、モーターはあらゆる電化製品に使われています!
もちろん皆さんが家で使っている電化製品にも使われているんです!
では一体どれだけのモーターが家の中にあるのでしょう?
そこで、今回ラブラボ!はそんな素朴な疑問を解決するべく、
調査をしてきました!!
<調査方法>
普通に生活をしている家庭にお邪魔して、
家の中にモーターがどれだけあるか、くまなく調べる。
<調査結果>
寝室にあったモーター
- ビデオ内蔵型テレビ・・・3個
- ラジコンカー・・・1個
- 空気清浄機・・・1個
- 掃除機・・・2個
- 加湿器・・・1個
合計8個
キッチン
- 冷蔵庫・・・3個
- 換気扇×2・・・2個
- 電子レンジ・・・1個
合計6個
バスルーム・トイレ
- 洗濯機・・・1個
- ドライヤー・・・1個
- 眉毛剃り・・・1個
- 換気扇×3・・・3個
合計6個
リビング
- パソコン・・・3個以上
- パソコン用HD・・・1個
- FAX・・・1個
- ビデオカメラ・・・3個
- プリンター・・・2個
- 携帯電話・・・2個
- 目覚まし時計・・・1個
- ビデオ・DVDプレイヤー・・・6個
- エアコン・・・1個
- 子供用おもちゃ・・・1個
- 家庭用ゲーム機・・・5個
合計約26個
総計約46個!(調査隊が確認できた数)
【調査報告】
ご覧の通り、家の中ではたくさんのモーターが使われていた。
今回、見つけたモーターの中でも1番意外な所で使われていたのは、
家庭用ゲーム機のコントローラーに使われていたモーター。
このモーターはゲーム機のコントローラーを振動させるのに使われていた!
モーターの回転する部分にアンバランスなおもりを付け、
モーター自体を振動させているのだ!
■モーターを分解してみよう!
<実験方法>
モーターを分解して、どういう構造になっているか調べてみる。
<実験結果>
モーターの中にはエナメル線を巻いた※コイルが入っていた。
さらに、入れ物の内側には磁石が固定されていた。
このコイルと磁石を使って一体どうやってモーターは動いているのだろう?
※コイル・・・エナメル線を円形または円筒形に巻いたもの。
■モーターの仕組み
<準備するモノ>
- エナメル線を巻いたコイル
- 導線×2
- 大量のクリップ
- 電池
<実験1>
コイルに巻かれたエナメル線の両端と電池の+(プラス)と−(マイナス)を
導線でつないで、電気を通す。
あとはコイルの先を大量のクリップの中へ入れると・・・
<実験結果>
コイルにクリップがたくさんくっついた!
【解説】
コイルに電気が流れると磁力を発する。
そのためクリップがコイルにたくさんくっついた。
これを「電磁石」という。
コイルをさらに巻いたり、流す電流を大きくすれば、
発する磁力が大きくなるのでクリップのくっつく数は多くなる。
<準備するモノ>
- エナメル線
- 木の板
- 磁石
- 電池
- ゼムクリップ×2
<実験2>
エナメル線を円状に巻いて固定し、コイルを作る。
磁石を置いた木の板の上に、クリップを柱として固定、
電気が通るように電池と導線でつなぐ。
コイルの両端をクリップ柱にかける。
この時、クリップ柱にかける軸の部分のコーティングを半分だけはがしておく。
そして、コイルが回転するように少し力を加えると・・・
<実験結果>
コイルが勢い良く回転した!
【解説】
<実験1>で説明した通り、コイルに電流を流すと電磁石になる。
すると、下の磁石に反応して、コイルが動き出す。
しかし、コイルの半分はコーティングしてあり、電気を通さないため、
コイルは電磁石ではなくなるが、それまでの動作の勢いで、そのまま回転する。
すると、また電流が流れるようになり、また電磁石となって下に置いた磁石と反応する。
これを繰り返すことで、コイルは勢いを持続させたまま回転することが出来る。
市販のモーターなども、基本的にはこの原理で動いている。
■モーターで作れる簡単オモチャ「ロボコップ」
<準備するモノ>
- プラスチックの板×2
- アルミ箔
- 木の板
- モーター×2個
- 電池
- 導線×4本
- 画びょう
- ゴムチューブ
- 紙コップ
<作り方>
- プラスチックの板2枚をアルミ箔で巻く。
- アルミ箔を巻いたプラスチックの板2枚を図のように画びょうで固定する。
(この時、画びょうが木の板を裏まで突き破らなければいけない)
- 電池を図のように木の板に固定する。
- 電池の+(プラス)に導線をつなぎ、図のようにアルミ箔を
巻いて、導線のつないでいない方を固定する。
- モーターの赤い線と、もう1個のモーターの青い線をつなげる。
- つないだモーターの線の結び目に導線をつなぎ、
その導線を電池の−(マイナス)につなぐ。
- 2個のモーターの空いている赤・青の線をそれぞれに導線をつないで、
木の板の裏側に突き抜けている画びょうの先端につなげる。
(画びょうと導線をつなぎ終えたら、画びょうの針をセロテープなどで巻いて、 指に針が刺さらないようにする。)
- 2個のモーターの回る部分が地面に触れるようにして、
紙コップのふちの内側に固定する。
あとは、モーターの回転する部分にゴムチューブを付け、
滑らないようにしたら完成!
<遊び方>
木の板に付いているプラスッチの板を、
アルミ箔の部分に触れさすと、
電流が流れて、モーターが回りコップが動き出す。
両側を押せば真っ直ぐ動き、
片側だけを押せば、どちらかに曲がるようになっている。
■最先端のモーターリニアモーター
<リニアモーターとは?>
普通のモーターが筒状になっているのに対し、
リニアモーターは、それを切り開いて真っ直ぐに伸ばしたものといえる。
<番組で紹介したリニアモーターカーの仕組み>
このリニアモーターカーのレールには、配線された銅版が並んでいる。
このレールに電流を流すと、銅版に電流が伝わるようになっている。
そして、リニアモーターカーには、コイルが取り付けられている。
銅版に流れた電流が車輪を通ってコイルに流れることによって、
コイルが電磁石になる。
さらにリニアモーターカーを動かす力として、
レールの裏には磁石がS極とN極が交互になるように並べてある。
この磁石の磁力によってコイルが引っ張られたり、押し出されたりすることで、
リニアモーターカーは前に進むのである。
★番組からのお願い★
「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。