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2007年04月15日放送
「超音波」

今回のテーマは「超音波」!
過去の実験一覧はコチラ!!

■超音波とは?

「音」は空気を振動させ、波状になって耳に伝わっていく。
音が高くなるほど振動が早くなり、音の波も細かく大きなものになる。
しかし、人間に聞こえる音には限りがあり、
高すぎて聞くことの出来ない音を「超音波」と言う。
ちなみに、個人差はあるが
20ヘルツから2万ヘルツの音が人間が聞こえる音とされている。

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■超音波がもつ驚きのパワー!

<実験内容>

超音波を発生させる器具を水を張ったボールの中に入れる。

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<実験結果>

水面から霧が出た!

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【解説】

超音波を発生させる器具には超音波によって、
細かく振動する板がある。
この振動が水に伝わり、水が霧のように吹き出した。

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■でんじろう先生の科学マジック
「手の汚れが勝手に落ちる!?」

<準備するモノ>
  • 水槽
  • 墨汁など
  • 超音波発信機
  • アルミ箔
<マジックの仕方>
  1. 水槽に水を張って、超音波発信機を中に入れる。
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  2. 墨汁で手を汚して、水槽の中へ手を入れてみると…
    手の汚れがみるみる落ちる!
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【解説】

水中にある超音波発信機が発する超音波によって、
水が激しく振動し、小さな気泡が無数に出来る。
この気泡が指の周りをただよい、つぶれる時の衝撃で汚れが落ちる。
同じように超音波で振動させている水の中に
アルミ箔を入れてみると穴だらけになる。
これも同じ原理で気泡がつぶれた衝撃で穴が空く。

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■身近で使われている超音波

超音波と聞くと、あまり私達の生活になじみがないように聞こえますが、
実はそうではないんです!
ラブラボ!が身近で使われている超音波を探して来ました!


<身近な超音波1 超音波シミ抜き機>

皆さんも利用しているクリーニング屋さんに超音波が使われていました!
超音波を利用したマシン!その名も「超音波シミ抜き機」!!
シミのついた衣類に水分をなじませ、
超音波を使ってノズルの先を振動させ、汚れを落とすんです!
番組で用意したしょう油のシミがついたワイシャツもこの機械を使えば真っ白に!

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<身近な超音波2 超音波溶着機>

超音波はスーパーマーケットでも大活躍!
お惣菜などをパックしたプラッチック製の透明な容器。
この容器をよく見てみると、容器とフタが接着している部分が溶けています。
この丸く溶けた部分に超音波の力が使われています!
ホッチキスのような「超音波溶着機」という機械で
挟むだけでくっつけることが出来るのです!
仕組みはこの機械で挟んだ上の部分から超音波が発生し、
その振動で起きる摩擦熱で、素材を溶かしくっつけているんです。

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<身近な超音波3 超音波医療診断装置>

超音波は医療の現場でも大活躍!
超音波の力を使えば、
お腹の中にいる赤ちゃんの様子を観察することが出来るのです。
その装置の名前は「超音波医療診断装置」。
装置から出た超音波をお腹の赤ちゃんにあて、
音が反射して返ってくるまでの時間を
コンピューターで処理して映像化する優れもの!

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■切れ味抜群!超音波カッター

刃先を超音波で振動させることで切れ味が増す。
試しにCDをケースごと切ってみると・・・
まるで溶けているかのように真っ二つに!
続いて、ケーキを普通の包丁と超音波カッターとで切り比べてみると…
普通の包丁で切ったケーキの切り口は潰れているのに対して、
超音波カッターで切ったケーキの切り口はキレイの一言!
超音波の力を利用すれば、
硬いものでも軟らかいものでもキレイに切ることが出来るんです!

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■超音波を使った面白い現象

<実験内容>

番組で用意した器具の柱と柱の間の、何もない部分で発泡スチロールを離すと…

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<実験結果>

発泡スチロールが空中に浮いた!
次々と発泡スチロールを離していくと、一定の間隔をおいて浮いていった!

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【解説】

この器具の下の柱からは超音波が出ており、
上の柱はその超音波を反射させている。
すると、超音波同士が交わることで、
空間には圧力の高い山の部分と、圧力の低い谷の部分が出来る。
さらに、発泡スチロールは山の部分の高い圧力によって、
圧力の低い谷の部分に追いやられることで、とどまり浮くことが出来る。

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■バットディテクター

人間には聞こえない音「超音波」を聞こえる音に変換する装置。
この「バットディテクター」を和訳すると「コウモリ検知器」。
そう!この装置はコウモリの発する超音波を聞くというモノなんです!
そこでラブラボ!スタッフがバットディテクターを使って
実際にコウモリの超音波を聞いてきました!

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<結果>

バットディテクターがコウモリが飼育されている場所に反応した!

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【解説】

夜行性のコウモリは自ら超音波を発し、
それが物にぶつかって跳ね返ってくる音をキャッチすることで、
障害物や仲間の位置を認識することが出来る。

■超音波を利用する動物

コウモリの他にも超音波を発する動物が!
その動物は水族館の人気者!「イルカ」なんです!
イルカは超音波を出して、
水中にある物の形や大きさ、距離まで知ることができるんです!
そこで、ラブラボ!がイルカが超音波を本当に出しているか検証してきました!

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<実験内容>

イルカに目隠しをして、超音波だけで水中に投げ込まれたリングを
とらえられるか検証する。
そして、本当に超音波を出しているかを確かめるために、
バットディテクターと同じ機能を持つ、特性の水中マイクをセットする。

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<実験結果>

イルカは目隠しをした状態でも超音波を使い、
見事に水中に沈んでいくリングをキャッチ!
水中マイクでイルカの超音波を録音することにも成功した!

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★番組からのお願い★

「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。

その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。

また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。