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2007年12月23日放送
質問スペシャル

今回のテーマは「質問スペシャル」
子供たちの素朴な疑問を、でんじろう先生がズバッと解決!!
過去の実験一覧はコチラ!!

■質問1 犬は汗をかくの?

<実験方法>

水分を含むと色が変わる感水紙(かんすいし)の上を犬が歩くと・・・

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<実験結果>

感水紙の色が変わった!

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【解説】

犬は人間のように皮膚(ひふ)から汗を出すのではなく、足の裏にある肉球(パッド)のエクリン腺(せん)という組織から汗を出している。

ちなみに、犬の足の裏の汗はすべり止めなどの効果がある。

そもそも人が汗をかくという現象は、運動や気温によって上がってしまった体温を下げるのが一番の目的。

汗をかいて汗が蒸発(じょうはつ)する時に熱を逃がすことで体温を調節している。

しかし、犬は体に汗をかかないので、口をあけて舌を出し、舌の表面に付いている水分を蒸発させることで体温を調節している。

数多い動物の中でも人間と馬だけが、体に汗をかいて体温を調節すると言われている。

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■質問2 どうしてチョコレートとガムを一緒に食べるとガムがとけるの?

<準備するモノ>
  • ビニール袋(少し厚めの口がしまるタイプのモノ)
  • ガム
  • チョコレート
  • ぬるま湯
  • 食用油
<実験1>

ビニール袋の中にチョコレートとガムを入れ、ぬるま湯につけながらもむと・・・

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<実験結果>

ガムが溶けてしまった!

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<実験2>

今度は食用油とガムをビニール袋の中に入れ、ぬるま湯につけながらもむと・・・

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<実験結果>

15分後、実験1と同じようにガムが溶けてしまった!

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【解説】

ガムは※ガムベースという材料で作られていて、これが水に溶けにくく、油に溶けやすい性質を持っている。

チョコレートの中にはカカオバターという油が含まれていて、温かい口の中(この実験ではぬるま湯)に入れると、この油が溶け出し、ガムを溶かしてしまう。

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※ガムベース・・・木などからとった樹脂(じゅし)から作られたガムのもとになるもの。このガムベースに味や香りをつけてガムが作られている。

■質問3スライムの作り方を教えて!

<準備するモノ>
  • せんたくのり〔PVA(ポリビニルアルコール)と表示されているモノ〕
  • ※ホウ砂
  • 500ミリリットルのペットボトル
  • 水(700ミリリットル程度)
  • 水性絵具(好きな色)

※注意:ホウ砂は洗浄(せんじょう)・消毒(しょうどく)などの薬として薬局で売られていますが、取り扱いには十分に注意して下さい。


<作り方>
  1. ペットボトルの中にホウ砂を5グラム入れる。
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  2. ホウ砂入りペットボトルの中に500ミリリットルの水を入れ、ペットボトルをふってホウ砂を溶かす(ぬるま湯を使うと溶けやすい)。
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  3. 200ミリリットルの水の中にせんたくのりを100〜200ミリリットル加える。 せんたくのりの量が少なければければやわらかいスライム、逆に多ければかたいスライムが出来る。
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  4. 水にせんたくのりを加えたモノに水性絵具を入れ、色をつける。
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  5. スライムをかためるためにホウ砂の水溶液を少しずつ調節しながら入れ、よくかき混ぜたら完成!
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注意:スライムは必ず大人と一緒に作り、最後はしっかり洗剤で手を洗いましょう。


スライムが出来上がった所で、その不思議な性質を見てみよう!


<実験方法>

スライムをハサミで切ってみると・・・

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<実験結果>

まるで紙のように切れた!

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【解説】

スライムは液体と固体の両方の性質を持つ粘弾性物質(ねんだんせいぶっしつ)で、ねばり気と弾力を持つ物質。

スライムを作る時に水に溶かしたせんたくのり(PVA)の分子は長い鎖のようになっていて、そこへホウ砂の分子が橋をかけるように、いくつもつながって網目状になり、この網目に水の分子が取り込まれるため、プヨプヨした固体と液体の中間的な物質になる。

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青・・・水の分子
緑・・・せんたくのり)PVAの分子
赤・・・ホウ砂の分子

続いては、スライムの性質についてこんなクイズ!


<問題>

スライムに砂糖・塩・酢をそれぞれ入れて混ぜる。

この時、スライムを溶かすモノは一体どれ?

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【↓正解はココから!↓】

■質問4 どうしてあくびをすると涙が出るの?

目は空気に直接触れているため、放っておくとすぐに乾いてしまう。

そのため、上まぶたの目尻近くにある涙腺(るいせん)で常に目が乾かないように涙が作られている。

作られた涙は、まばたきをするたびに目へと運ばれ、表面をうるおす。

その後、目頭にある涙のうと呼ばれる袋にたまり、最後は鼻の奥へと流れていく。

あくびをすると涙が出るのは、あくびをした時に顔の筋肉が動き、涙のうに圧力がかかり、涙のうの中の涙を押し出すため。

常に涙が作られているならば人間は1日に一体どれだけの涙を流しているのか?

ラブラボ!がこの疑問を解決するべく体当たりで実験をした!

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<実験内容>

涙点プラグ(るいてんプラグ)という※ドライアイの治療(ちりょう)に使う医療器具で目頭にある涙点と呼ばれる涙が涙のうに流れていく穴をふさぐ。

すると目の表面に涙がたまり、あふれていく。

この涙を専用の試験紙で5分間量る。

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※ドライアイ・・・涙の量が減ったりすることで、目の表面が乾燥してしまう症状。

<実験結果>

専用の試験紙に涙がしみ込み青く変色していく。

5分後のメモリは21で、この1目盛りは1万分の6ミリリットル!

これをもとに起きている時間を16時間と考えて計算すると、 1日に流す涙の量は両目で約4.8ミリリットル!!

普通の人が1日4ミリリットル×1年365日×80年生きたとして計算すると。

その量、何と117リットル!!!

500ミリリットルのペットボトルに置き換えると・・・

234本分もの涙を人間は一生で流していることになる!!!!

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【正解】

〔砂糖を混ぜた場合〕

混ざるだけで変化なし。

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〔塩を混ぜた場合〕

スライムから水が出てかたくなった。

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〔酢を混ぜた場合〕

スライムが溶けてしまった!

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【解説】

酢はホウ砂の働きを弱めるので、水とPVAが結合する前の状態に戻してしまう。

ということで、正解は酢!

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★番組からのお願い★

「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。

その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。

また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。