テーマ画像

2008年1月6日放送
ラーメン

今回のテーマは「ラーメン」
グルメのナンバー1アイドル! 大人から子供まで誰もが大好きなラーメンを大解明!
過去の実験一覧はコチラ!!

■ラーメンのスープは熱い?

<実験方法>

出来立てのラーメンのスープをストローで飲んでみると・・・

イメージ画像イメージ画像
<実験結果>

熱すぎて、とても飲めない!


【解説】

ラーメンのスープは空気に触れることで温度が下がり、飲みやすくなっている。

そのためラーメンのスープをストローで飲むと、スープが空気に触れないので、熱くて飲めない。

ちなみに、この時のラーメンのスープの温度は85度!

イメージ画像

注意:ヤケドをするおそれがあります。絶対にマネしないで下さい。

■とんこつスープの作り方

とんこつスープは「乳化(にゅうか)」という現象がおきて出来る。

乳化とは、普段、混ざることのない水と油が混ざること。

では、一体どのようにして乳化はおこっているのか?

ラブラボ!が実際にラーメン屋「得道」におじゃまして、とんこつスープを作るところを見学に行ってきた!

イメージ画像イメージ画像
<作り方>
  1. 豚骨(とんこつ)と豚(ぶた)の皮を鍋(なべ)に入れ、その中に、水を加えて長時間煮込む。
    イメージ画像イメージ画像
  2. 煮込み始めて4時間後、少しずつスープが白くなってきた。
    しかし、ご主人が言うには、この時点では乳化が不十分とのこと。
    スープを見てみると、油がお湯と混ざらずに浮いているのが分かる。
    イメージ画像イメージ画像
  3. 煮込み始めて8時間後、スープを見てみると油が浮いていない!
    この時点でようやく乳化し、とんこつスープの完成!
    豚の骨や皮に含まれるコラーゲンが、煮込まれることでゼラチン質になる。
    このゼラチン質が水と油をつないで混ぜ合わせる役目をしたため、とんこつスープが出来た。
    イメージ画像イメージ画像

■とんこつスープはなぜ白い?

<実験方法>

水(お湯)と油を一緒の容器に入れる。

さらに、その中にゼラチン(乳化させるモト)を入れ、かき混ぜると・・・

イメージ画像イメージ画像イメージ画像
<実験結果>

普通、混ざらないはずの水と油が混ざり合って白い液体になった!

イメージ画像
【解説】

この実験も、とんこつスープと同じように「乳化(にゅうか)」が起きたため水と油が混ざり合った。

乳化した液体が白く見えたのは、光が油や水などのツブに当たって、さまざまな方向へ反射したため。

とんこつスープも同じ理由で白く見える。

ちなみに、白いとんこつスープは、昔ある店がにごっていないとんこつスープをうっかり煮込みすぎて白くにごらせてしまった。

そのスープを味見してみたら、味がまろやかになっていて、おいしかったのが白いとんこつスープの始まりと言われている。

イメージ画像

■ラーメンの麺(めん)はどうやって出来ているの?

<作り方>
  1. 小麦粉に水と塩、そして「かんすい」と呼ばれるモノを入れ、混ぜ合わせ、麺の生地を作る。
    イメージ画像イメージ画像イメージ画像
  2. 出来た生地をローラーで帯状(おびじょう)にのばす。
    さらに、何度も生地をローラーにくぐらすことで、うすくしていく。
    イメージ画像
  3. うすくなった生地を、切り刃に通し、麺の形に切る。
    イメージ画像
    この切り刃は、2本のローラーが並んでいる形で、それぞれのローラーにいくつもの溝(みぞ)がたがい違いに付いている。
    このローラーの間に入った生地が、ローラーの回転で溝にはさまり、一気に麺の形に切り取られる。
    ちなみに、溝の大きさが違うローラーにつけかえることで、切る麺の太さを変えることが出来る。
    イメージ画像イメージ画像イメージ画像イメージ画像
    ところで、ラーメンの麺の種類と言えば、「細麺(ほそめん)」・「太麺(ふとめん)」ともう1つ「ちぢれ麺」がある。
    他の真っ直ぐな麺とは違う、ちぢれ麺・・・
    一体どうやって、ちぢれさせているのか?
    イメージ画像
<ちぢれ麺の作り方>

ちぢれ麺の切り刃の裏にはゴムの板が付いている。

ローラーによって切り取られた麺が、ゴムの板によってせき止められる。

しかし、その後も切られた麺がドンドン出てくるので、麺がゴムの板から押し出される。

こうして麺がちぢれる。

イメージ画像イメージ画像イメージ画像イメージ画像

■ラーメンに重要な「かんすい」って?

<実験方法>

ラーメンの麺には「かんすい」と呼ばれるモノが入っている。

イメージ画像

そこで、かんすいの入っている普通のラーメンの麺と、かんすいの入っていないラーメンの麺を同時にのばし、比べてみると・・・

イメージ画像
<実験結果>

かんすいの入っていない、麺がすぐ切れたのに比べて、かんすいの入っている麺はグングン伸びた!

イメージ画像
【解説】

かんすいを麺に加えると、ラーメンならではのコシや香りが生まれる。

これには麺のコシとなる「グルテン」が関係している。

グルテンとは主成分はタンパク質で、小麦粉に水を加えると出来るモノ。

グルテンはアルカリ性の炭酸ナトリウムを主成分とするかんすいと相性が良く、なじみやすいため、グルテンの特徴であるコシやのびをよりいっそう出してくれる。

イメージ画像

■「のびる」=「まずい」ホントにのびる?

ラーメンは普通、食べずにほおっておくと、「麺がのびて、まずくなる」と言われる。

そこで、1つの疑問が・・・

麺がのびて、まずくなってしまった時、本当に麺の長さがのびているのか!?

ラブラボ!が実際にスタジオで検証!!


<実験内容>

できたてのラーメン(麺の長さ30センチ)の麺を、できてから2分30秒後、5分後、10分後とそれぞれ長さを計っていく。

イメージ画像イメージ画像
<実験結果>
〔2分30秒後〕

長さ約32センチ。

麺はのびている。

イメージ画像
〔5分後〕

長さ約34センチ。

まだのびている・・・

イメージ画像
〔10分後〕

長さ約35センチ。

さらにのびている!!

イメージ画像
【解説】

麺は長時間スープにつけることで、コシのもとであるグルテンの働きが弱くなる。

すると、麺はスープの水分を吸い、のびる。


★番組からのお願い★

「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。

その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。

また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。