2017年11月4日放送 第449回
電気の放電を利用した照明「アーク灯」が点く仕組み
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これはランタンです。明るく光っています。
どんな電球なのか?扉を開けてみると・・・
(2)
中に入っているのは電球ではありません。
これは『アーク灯』と呼ばれるものです。
放電灯とも呼ばれ、電気の放電を利用した照明です。
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アーク灯が点く仕組みをこちらの装置でお見せしましょう。
交流電源が、炭素棒につながっています。電気を炭素棒の先端から放電させて明かりを作ります。
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どのくらいの電気が流れたかわかるように、電流計も取り付けました。
では、電源のスイッチを入れてみましょう。
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一瞬光りましたが、すぐ消えてしまいました。
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炭素棒の先端を見ると、短くなっています。
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電流計のメーターも一瞬で振り切ってしまいました。
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放電が起こると、電流が流れやすくなります。その結果、大量の電気が流れて、一瞬明るく光ります。しかし、温度も急激に上がっているので、炭素棒の先端が燃え尽きてしまったのです。
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つまり、これを照明として使うには、電流をおさえて、炭素棒が一瞬で燃え尽きないようにする必要があります。
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そこで、一定の電流が流れるようになる『安定器』というモノを使います。
こちらのコイルが、安定器の働きをします。
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電源と炭素棒の間にコイルをつなぎます。スイッチを入れてみると・・・
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電流計のメーターも安定し、放電も一定の明るさを保っています。
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コイルに入っている鉄芯を入れたり、抜いたりすることで電流をコントロールし、明るさを調整することもできます。
(14)
アーク灯を照明として使うには、必ず安定器が必要なのです。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。