2018年9月22日放送 第494回
凸レンズでも凹レンズでもない、不思議な平面レンズ!
(1)
先生の顔の前に透明な板をかざすと、先生の顔が大きく見えます。
(2)
こちらの文字も、透明な板をかざすと、文字が大きく見えます。つまり、この透明な板はレンズです。
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でも、このレンズを横から見ると・・・たいらで膨らんでいません。一般的にレンズには、真ん中がふくらんでいる凸レンズや、へこんでいる凹レンズがありますが、これは平面なのに、レンズなのです。
(4)
これは『フレネルレンズ』と呼ばれるモノです。
(5)
平面なのに、なぜレンズのように見えるのでしょうか?断面を拡大して見ると、このようにギザギザになっています。これがポイントです。
(6)
凸レンズは真ん中がふくらんでいます。
(7)
これを細かく切り、たいらに並べたモノがフレネルレンズなのです。
(8)
その証拠にレンズの端はギザギザが立っていて、真ん中の方はギザギザの角度が浅くなっているのです。フレネルレンズは厚みなしで、レンズになるので、軽く薄くできるのです。
(9)
レンズなので、光を集めることもできます。巨大なフレネルレンズを用意しました。強力なライトの前にフレネルレンズを立て、紙を近づけます。すると・・・
(10)
紙が一瞬で燃えた!
(11)
強力なライトは非常に高い温度になって光が出ています。
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しかし、光のエネルギーは拡散してしまうので、離れると温度は低くなります。レンズを使えば、拡散した光をもう一度集め、元々の温度に近づけることができます。そのため、紙を燃やすほどの高温を作り出すことができるのです。
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フレネルレンズは薄くできるため、手帳用の薄型ルーペなどに利用されています。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。