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恩師との出会い…井端弘和 〜右打ちの原点〜

今シーズン1番打者として活躍を続ける井端弘和。彼が野球を本格的に始めることとなったのは、堀越高校時代の恩師桑原秀範監督との出会いである。
そのことに関しては先週このページで紹介した通りである。しかし、井端がプロで通用するバッターになったのは、あの職人技ともいえる右打ちがあったからである。
実は、その右打ちの基礎を作りあげたのも恩師桑原監督であった。桑原監督の口癖は「野球は簡単には打てるものではない。打てない中でどう試合に勝っていくか、それを考えた時、9人が線となってつないでいくしかない」 こう語る桑原は選手たちに徹底した右打ちをさせた。とにかく、バッティング練習は反対方向に打つ練習しかさせなかった。そこに井端の右打ちの原点がある。
この考え方を徹底的に叩きこまれた井端は高校時代、練習が終わってもひとりグランドに残りバットを振り続けた。その彼の手から大きなマメが消えることはなかったという。
この桑原監督の指導方法に井端は『野球に関する考え方を教えられた。下手は下手なりに練習するしかないことを』と語り、今でも本当に感謝していた。
その桑原監督の右打ちの練習方法を特別に教えてもらった。まずは、右の写真のようなバットの先を削った特別なバットを使用する。これは、バットの芯を確実にとらえる事を身につけさせるためである。

さらに、ボールを地面に起き、ゴルフのような打ち方で右方向にボールを打たせる。止まっているボールを確実に方向を定めて打たせることによって、右打ちをするための体の使い方を身につけさせる。それができるようになったら、Tバッティングでいろんな方向からボールをなげてもらい右方向に打つ。どんな所からボールがきても体の使い方は変わらないということを教えるためだ。

そして、最後は至近距離から速いボールを投げ右打ちをさせる。速いボールには振り遅れる。それでもバットにとらえれば右方向にヒットが打てるということを体に植え付けさせるためであった。
こういった練習を真剣に行ってきた井端は体で右打ちを覚えることができ、今に活かしている。そして、今年はさらに打球を速くすることに努め、レフト前にも強い打球のヒットが放てるようになった。
井端は今でも成長し続けている。

右打ち練習用の特別なバット

[2002.6.1]
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