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私たちが、何らかの公的な保険に加入できるのは、「国民皆保険制度」が整っているため。しかし今、30兆円を超える国民の医療費が、それを揺るがしている。 そこで医療費の内、6兆円以上を占める「医薬費」、つまり薬代を抑えるために注目されているのが「ジェネリック医薬品」。新薬の特許期間が過ぎた後に、同一成分でつくられるため、開発コストを抑えられ、新薬より3割から7割ほど安い価格設定ができるのだ。 政府の普及目標30%が実現すれば、5000億円以上の削減効果が期待出来るが、日本での普及率はいまだ17%程度しかない。 もちろん安いと言っても先発の薬と効き目も変らず、品質も製造承認の変更などで厳しく管理されているが、そうした点への認識が十分に得られていないのではないかと専門家は推測している。 こうしたジェネリック薬への認識を広め普及率を上げるため、医師の間でも、患者への説明をきちんとしようという動きが広がっている。 もちろん薬価が下がれば、患者自身の負担も減る事になる。しかし、中には長年同じ薬を使い症状が安定しているような場合、後発品への変更をためらう人もいるのも事実だという。こうした人達にも、安心して使える事が分かってもらえるよう、医師側がより多くの情報を患者に伝える必要が、まだまだあるようだ。 ジェネリック薬普及のための課題は「薬局」にもある。すでに薬局では、処方薬がジェネリック薬に変更可能な場合には説明する義務があり、質問にも丁寧に答えてくれるようになっている。 こうした努力で、半数以上の利用者がジェネリック薬に切り替える薬局もある一方、これまでの制度では、ジェネリック薬を処方する場合、成分だけでなく、錠剤やカプセルといった、薬の形等も医師の指定通りでなければならないため、同じ効果の薬でも、様々な規格のものを用意する必要から多くの在庫が必要となり、規模の小さな薬局では十分に対応しきれないケースもあったのだ。 しかし、4月からの制度改訂で、錠剤をカプセルにするなどの薬の形を変える「剤形変更」や、10ミリグラムの錠剤を5ミリグラム2錠にするなどの「規格の変更」が、患者の了承を得た上で、薬局の判断で行えるようになる。これにより薬局は、ジェネリック薬を置く場合でも、ストックの種類が少なくて済むことになり、規模の小さな薬局でも対応しやすくなるため、患者にとっても、よりジェネリック薬が入手しやすくなるという。 「国民皆保険制度」を守るための、ジェネリック医薬品の普及。「医師、薬局、患者」3者の理解と協力が、今後ますます必要となるようだ。
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