2011年1月20日放送「世界を狙う!日本の味」


海外での事業展開を拡大する東海地方の食品メーカーを取材



日本でも人気の食感を武器に
中国の食パン市場の開拓を狙う

魅力は食パンが
普及していなくても
日本の3倍もある市場規模

「甘い豆」を食べる習慣の無い
米国に切り込む「大福」



アメリカやアジアなど、世界の40か国以上で海外事業を展開している酢などの製造販売で知られる愛知県の食品メーカー。来年度、海外事業の一部本社機能を日本からロンドンに移管する方針を打ち出した。これは海外売上の比率を今の2倍に引き上げることを目標にしたもので、現在このメーカーのイギリスの拠点では、欧州での日本食レストランの拡大にあわせ、米酢などの市場の開拓を進めようとしている。

実は、このように海外での事業を拡大するこの地方の食品メーカーが増えている。名古屋に本社を置くパンメーカーでは、中国の食品会社との合弁会社を設立、現在上海でおよそ30億円をかけ、大型のパン工場を建設中。今年の6月には稼動する予定だ。中国での事業拡大、その理由は人口減少や少子高齢化による国内市場の縮小。調査によると、2009年の日本のパン生産量は、およそ117万トン。一方、中国は菓子パン中心に300万トンと、既に日本の3倍ほどの市場規模を持っている。今回、このメーカーが、進出の目玉と考えているのがトーストを食べる習慣のない中国で、まだ普及していないという食パンだ。日本でも人気の原動力となったもっちりした食感が、中国人の好みとも重なるとみて、食べ方や新しいライフスタイルとしても提案していき、未開拓の中国の食パン市場で、トップシェアを目指すという。

一方、肉まんあんまんや、あずきバーなどでおなじみの三重県の食品メーカーが、新たに海外進出を果たしのはアメリカ。カリフォルニア州に建設した工場が完成し、昨年11月から稼動を始めている。その第1弾の製品は、なんと日本のおやつの定番、大福もちだ。実はアメリカでは、豆を甘く煮て食べるという習慣は無い。名古屋在住のアメリカ人に聞いてみると、やはり来日当初は小豆餡(甘い豆)にかなりの違和感があったという。しかし、このメーカーでは、健康的な食品、食事への関心の高まりから日本食が注目されマーケットとして成立していると考え、商品の普及にあたり、大福=グッドラックモチとネーミング。ココアパウダーをかけたり油で揚げるなど、アメリカ人の好みにあわせた調理法をレストランなどに提案して売り込んでいる。また今後は、アズキ入りモナカアイスの製造・販売も計画中だ。

国内市場が縮小する一方、食習慣を越え、日本の味はますます世界に広がっていくかもしれない。

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