2006年10月15日放送
「紙のパワー!」
今回のテーマは「紙のパワー!」 生活に身近なもの「紙」の知られざる秘密を解明します!
→ 過去の実験一覧はコチラ!!
■紙はどうやって出来ている?
<紙の作り方>
- 紙の原料は木から建築用の柱や板をとった残りの部分。
これを蒸解釜(じょうかいがま)と呼ばれる場所へ運び、高温で煮詰める。
すると木の繊維だけが残る。
この木の繊維をパルプと呼ぶ。 - パルプを白くするために漂白する。
- 漂白されたパルプを水と混ぜ、繊維をバラバラにほぐす。
- 液体状になったパルプを抄紙機(しょうしき)と呼ばれる機械へ運ぶ。
抄紙機(しょうしき)には、時速80kmで動くシートがあり、これをワイヤーと呼ぶ。
このワイヤーに液体状のパルプを吹き付ける。 - 薄く広げられたパルプを、ローラーで挟み、残っている水分を搾り出し、熱を加えて乾燥させれば完成。
■紙のタテとヨコ?
<材料>
- 新聞紙
<実験>
- 新聞紙を記事の文章と同じ方向に裂くと・・・
裂目が安定して真っ直ぐに裂くことが出来る。 - 新聞紙を記事の文章に対して垂直に裂くと・・・
裂目は安定せず、横にそれてしまう。
《解説》
- 新聞紙に真っ直ぐ裂ける方向と裂けない方向があるのは、紙にタテとヨコがあるためである。
これは、紙の製造時にパルプを高速で動くワイヤーに吹き付ける際、流れるワイヤーの方向に繊維が均一に並ぶためである。
つまり、紙の繊維が一定方向に並んでいる方がタテになる。
よって、タテは紙の繊維に沿っているため、綺麗に裂くことが出来るが、ヨコは紙の繊維の流れに沿っていないので綺麗に裂くことが出来ない。
■紙はとっても力持ち!
<材料>
- A3サイズのコピー用紙
- ノート
- セロハンテープ
【実験方法】
- A3サイズのコピー用紙を円筒形にし、セロハンテープで固定する。
- その上に何冊ノートが乗るか挑戦!
【実験結果】
- 25冊のノートを支えることに成功!
重さにして、およそ2.3kg!
皆さんも、何冊支えられるか実験してみてください!
《解説》
- 紙は、少しずつ力をかければ重いものでも支えることが出来る。
しかし、紙が一度変形してしまうと支える力のバランスが崩れ、一気に潰れる。
★番組からのお願い★
「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。