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2006年11月26日放送
「消火」

今回のテーマは「消火」 火災を科学的に解明して火の用心!
過去の実験一覧はコチラ!!

■火と酸素の関係

<用意する物>
  • スチールウール
  • ビーカー 等
  • 酸素缶
  • ラップ
  • ライター 等
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<実験方法>

酸素を入れたビーカー(酸素は軽いのでラップなどでフタをして酸素が逃げるのを防ぐ。
※水上置換法を利用するとビーカーの中に酸素をためやすい)に火の付いたスチールウールを入れる。

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※水上置換法・・・水と気体を置き換え、水に溶けにくい気体を集める方法。目でみて集まった気体の量を確認できる。(図参照)

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<結果>

スチールウールが勢い良く燃えた!

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【解説】

物を燃やすには酸素が必要で、酸素の量によって火の勢いが変わる。
ビーカーの中には酸素が充満していたため、火の付いたスチールウールと反応して激しく燃える。

注:ご家庭で実験する場合は、スチールウールが燃えて火花が飛び散ったり、ビーカーが破損する恐れがありますので十分に注意して下さい

■物が燃える仕組み

物が燃えるためには「酸素」、「可燃物(燃える物)」、「温度(熱)」の3要素が必要である。
すなわち物が燃える3要素のうち1つでも取り除けば火を消すことが出来る。

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■ラブラボ!大実験「天ぷら油火災を消火せよ!」

<実験内容>

水、キャベツ、天ぷら油、ドライアイス、を 燃え上がる天ぷら油(天ぷら油の発火温度は330℃)の中に それぞれ入れて火を消せるか調べる。

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<水を入れた場合>

天ぷら油の火が爆発的に燃え上がった!

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【解説】

燃え上がる天ぷら油に水を入れると、 油の中に一旦沈んだ水が急激に気化・蒸発するため(水の沸点は100℃)、 油がはね上がり火柱が上がる。

<キャベツを入れた場合>

水と同じく天ぷら油の火がさらに燃え上がった!

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【解説】

キャベツは水分を多く含んでいるため、水を入れた時と同じく火柱が上がる。

<天ぷら油を入れた場合>

天ぷら油の火が弱まった!

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【解説】

油の中にさらに油を入れることで、燃えている油の温度を下げたため火が弱まる。
大量に油を入れると、さらに温度が下がり、火が消える場合もある。

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<ドライアイスを入れた場合>

天ぷら油の火が完全に消火された!

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【解説】

油の中に沈んだドライアイス(−78.5℃)が油の温度を下げたことと、 ドライアイスから出た二酸化炭素が、天ぷら油の火の周りにある酸素を押し出すことで、 天ぷら油の火元の酸素が無くなってしまい火が消える。

注:これらの実験は専門家の監修のもとで実験しています。絶対にマネしないで下さい。

■ロウソクの消火実験

<用意する物>
  • 水槽
  • ロウソク(なるべく背が低いもの)
  • バケツ
  • ドライアイス
  • ライター等
<実験方法>

水槽の中に火のついたロウソクを立てる、 バケツの中でドライアイスを気化させておく。
この気体を水槽の中に注ぎこむ。

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<結果>

水槽の中のロウソクが全部消えた!

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【解説】

ドライアイスを気化させると二酸化炭素が出来る。
これを水槽の中に入れると、二酸化炭素は空気より重いので、 水槽の中の空気(酸素)を追い出し、底にたまるため、ロウソクの火が消える

注:火災が起こった時は消火器を使うか、すぐに消防署へ連絡しましょう!


★番組からのお願い★

「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。

その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。

また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。