〜外から暖めてポッカポカ〜
■使い切りカイロの仕組みがわかる実験
<実験道具>
- 使い切りカイロ 1〜2袋
- ペットボトル
- 酸素(スポーツ用などの缶でOK)


<実験内容>
ペットボトルに使い切りカイロの中身だけを入れ、ペットボトル内に酸素を充満させフタをして振ると・・・




<実験結果>
ペットボトルが熱くなり、見る見る潰れる!

【解説】
使い切りカイロの中身の主成分は「鉄の粉」(磁石を近づけると吸い寄せられる。) 鉄は酸素と反応し酸化(さびる)する。これは、鉄が緩やかに燃えているという事で、 この時に出している熱で使い切りカイロが暖かくなる。
ペットボトルが潰れた理由は、高濃度の酸素が鉄と結びついて、急激に酸化して使われた為。

《注意》
使い切りカイロで実験する場合は完全に酸化させ燃えるゴミに捨ててください。
※実験を行う場合は大人の方の監督・指導のもと行ってください。
■使い切りカイロを作ってみよう!
<材料>
- 濃い食塩水
- 鉄粉
- 炭の粉
- ティッシュペーパー

<作り方>
- 封筒の中に鉄粉と炭の粉をスプーン2杯ずつ入れる。
- 丸めたティッシュペーパーを、食塩水で軽く湿らせ封筒の中へ入れる。
- 封筒の口を閉じ、振り続ければ完成。



[ポイント]
食塩には、酸化しやすくさせる触媒効果(反応を早める効果)がある。
《注意》
※実験を行う場合は大人の方の監督・指導のもと行ってください。
■使い切りカイロで、ゆで卵を作ってみよう!
<材料>
- 使い切りカイロ 約10袋
- 生卵

<作り方>
- ボールの上に丁度いいサイズの金ザルを置き、
通気性のいいクッキングシートを敷く。 - その上に使い切りカイロの中身を入れていく。
- 使い切りカイロの中身の上に生卵を並べ、
さらに生卵が隠れるまで使い切りカイロの中身を入れる。 - 30分程待てば完成。






【解説】
使い切りカイロの温度は約80度まで上がるので、卵に火が通る。

《注意》
※実験を行う場合は大人の方の監督・指導のもと行ってください。
〜体の中からポッカポカ〜
■トウガラシを食べると何故温まるのか?

トウガラシの辛味成分であるカプサイシンを摂ると、脳から体を興奮させる アドレナリンというホルモンを出すことで体内のエネルギーを燃焼させ、体温が上がる。



ちなみに・・・
カプサイシンには体を活性化させる交感神経を、活発にする作用があるため トウガラシを食べるのは午前中か昼に摂った方が効果的という研究報告もあります。
ところで
この二つのトウガラシ、片方が辛くないトウガラシ、 もう一方が世界一辛いトウガラシ、 どちらがどちらか分かりますか?


〜断熱効果でポッカポカ〜
■空気の断熱効果を使って、
熱々&冷え冷えの天ぷらアイスクリームを作ろう!
<材料>
- カステラ
- アイスクリーム
- ホットケーキミックスの種(ホットケーキミックス、牛乳、卵)


<作り方>
- カステラを約1センチ厚に切り、ラップを敷いた器に敷く。
- カステラの上にアイスクリームを乗せる。
- さらにその上にカステラをのせ、ラップで包み込むように丸め、輪ゴムでとめる。
- 冷蔵庫に数時間入れる。
- ホットケーキミックスの種に、くぐらせる。
- 180〜190度の油で表面がきつね色になるまで揚げれば完成。







【解説】
カステラの層が空気をたっぷり含んでいるので、高温の油の中でも 熱がアイスに届かないため溶けず、外は熱々、中はひんやり天ぷらアイスが出来上がる。

《注意》
アイスが溶け出していると揚げる際に油がはねる事がありますので、 カステラからアイスがはみ出ない様にしてください。
■お父さん必見!お父さんのための科学マジック講座!
〜一瞬にしてペットボトルの水が氷になっちゃった〜
「ペットボトルの水を容器に入れた途端、一瞬にして水が凍っていくマジック」
<材料>
- 500mlのペットボトルに入っているミネラルウォーター
- ※クーラーボックス(番組で使用したのは13リットルサイズ)
- 塩400g
- ロック氷3,3kg




※クーラーボックスの大きさによって塩、氷の量は変わります。
<マジックの仕込み>
- クーラーボックスの中に氷を入れる。
- 氷の温度を下げるために、塩を加え、よくかき混ぜる。
- クーラーボックスのフタを閉め、4時間程待つ。
- クーラーボックスの中身が氷水になり、温度が−10℃位いになっているか確認し、水の入ったペットボトルを浸け、30分程待つ。
- ペットボトルの中身を確認して、完全に液体の状態を保っていればほぼOK





<マジックの方法>
あらかじめ容器に氷のかけらを置いておき、水の入ったペットボトルに 衝撃を加えないように取り出して、そこへ水を流し込むと・・・



ペットボトルの水を容器に入れた途端、一瞬にして水が凍っていく!
【解説】
水は通常0℃で氷に変わるが、塩で温度を下げた氷の中に入れることで−10℃位までは凍らない。 この状態を「過冷却」と言い、この過冷却状態の水に衝撃を与えると、 その状態を保つことが出来なくなり急激に凍る。
《ポイント》
- 水を受ける容器に氷のかけらを入れることによって、それを核とし、凍りやすくなる。
- ペットボトルの水はミネラルウォーターの方が成功しやすい。
- 成功すると、とっても驚かれるが成功確率が低いので
同時に4、5本作って置くとよい。 - ペットボトルの水に少しでも氷のカケラが出来ていると失敗
★番組からのお願い★
「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。