2007年01月14日放送
「写真」
今回のテーマは「写真」!
写真の謎を徹底解明しちゃいます!
→ 過去の実験一覧はコチラ!!
■カメラの原理〜カメラ・オブスキュラ〜
カメラ・オブスキュラとは・・・
- カメラの原型になったもので、ラテン語で「暗い部屋」という意味。
- ヨーロッパの画家が半透明の紙に映る像を写しとることで、対象の立体感や遠近法を学んだりしたもの。
〜なぜ像を写すことができるのか?〜
- 光を遮断できる密閉した箱の側面に、直径一ミリにも満たない針で突いたような小さな穴(ピンホール)が開けてある。
- 光は直進する性質を持っていて、物体から出た光はピンホールを通り直進する。
- この時、物体の上から出た光の像はスクリーンの下に、下から出た光の像はスクリーンの上にあたる。 左右にも同じ事がいえ、逆転する。よって、上下左右が逆の像として写る。
■カメラの原理〜ピンホールカメラ〜
ピンホールカメラとは・・・レンズを使わずに針穴を利用したカメラ。
カメラの中に印画紙をセットし、箱の中に映される像を定着させる方式。 フィルムを使わず印画紙に直接画像を焼き付ける。 針穴が小さくなりすぎると、その穴を通った光が広がってしまう為写りにくい。
〜撮影から現像方法〜
- 印画紙は光が当たると感光するため(※1)、光の入らない暗い部屋でカメラにセットし、針穴はテープなどを貼りふさぐ。
- 撮影する際には針穴のテープをはがし、撮影を終えたい時には針穴をふさぐ。
- 天候(光量)により撮影時間に数十秒から1分ほどかかる。撮影に時間がかかるため、動かないようにしなければならない。
- 撮影した印画紙は、光に当たり反応した部分を浮かび上がらせる(ネガにする)ために、現像液に入れる。 現像液に浸けた印画紙は、ドンドン現像が進み黒くなる為、それを適当な所でとめるための停止液に入れ、 さらに、印画紙に塗られた 光に反応する物質を洗い落とすための定着液に入れる。 定着液に入れた印画紙を、よく水洗し乾かせばネガの完成。
- ネガにもう一枚印画紙を重ねて(印画紙の表面同士を合わせる)露光させ、ネガを反転させる。そして、反転させた方を 現像液・停止液・定着液に入れて、乾かせば写真の出来上がり。
〜ピンホールカメラの特徴〜
- レンズのついたカメラと違い、焦点距離がないのでピント調整は不要。近くも遠くも全てに焦点が合う。
- 動いているものは写りにくい
- ピンホールで撮った写真は、中央が一番明るく、外に向かって暗くなる。
<印画紙>
光に反応する物質が薄く塗られた紙。これが塗られているピカピカした面が表。
※1モノクロ印画紙は赤い光に反応しにくい性質がある為、カメラにセットする時や現像する時は、赤い光の部屋で行なう。
★番組からのお願い★
「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。