■音が伝わるってどういう事?
<材料>
- プラスチックの筒
- 紙(筒の幅に合わせて切ったもの)
- ビニールテープ

<作り方>
プラスチックの筒の先端に紙を上下2箇所でとまる程度に貼り付ける。
<実験>
筒の紙が貼っていないほうを口にあて喋ってみると・・・
<実験結果>
声を発する事によって紙が震えた。
《解説》
声により紙が震える事から音は空気の振動として伝わっている事が分かる。


■高い音と低い音の違い
<材料>
- プラスチックのパイプ
- 発泡スチロールの粒
- 発泡スチロールの板
- オーディオプレーヤー
- スピーカー

<作り方>
- プラスチックのパイプが丁度入るぐらいに穴を開けた発泡スチロールの板を
スピーカーの音がでる部分にガムテープなどで貼る。 - プラスチックのパイプに直径1mm程の発泡スチロールの粒を入れ、
スピーカーに取り付ける。
<実験>
スピーカーから低い音、高い音の2つの音を出し比較する。
<実験結果>
スピーカーから低い音を発すると中央部分が盛り上がるようにゆったりとした波が立ち

スピーカーから高い音を発すると細かい小さな波が3つ立った!

《解説》
音は高さが違うと伝わる時の空気の振動のスピードや数も変わってくる。
高い音は早い振動として、低い音はゆったりとした振動として空気に伝わっていく。
■声の形を見てみよう!
<材料>
- ボウル
- 薄いビニールシート(マルチングシート)
※ポリ袋などでもOK - 塩
- ビニールテープ

<実験方法>
- ボウルに薄いビニールをピンと張りそこに塩をまく。
- ビニールに向かって声を発すると・・・


<実験結果>
まいた塩が不思議な模様になる!

《解説》
発した声の振動にシートが反応するために起こる。
塩がよく振動している部分からあまり振動していない部分に集まるので
不思議な模様ができる。


※色々な声質で実験してみると違う模様が出るので色々試してみよう!
■声が変わる秘密の部屋
<材料>
- ヘリウムと空気の混合ガス
- クリプトンと空気の混合ガス
- ビニールハウス


【注意】
純度100%のヘリウムガス、クリプトンガスをこの実験で使うと
体に酸素を取り入れる事が出来ない為、危険です。
必ず空気が21%以上入っているものを使用して下さい!
<実験>
- ヘリウムガスが入ったビニールハウスに入り、
深呼吸してから喋ってみると声が高くなる! - 同じようにクリプトンガスが入ったビニールハウスに入り
深呼吸して喋ると声が低くなる!
《解説》
ヘリウムガスは空気より軽く、クリプトンガスは空気より重い。
その性質の変化が声を高くしたり、低くしたりしていた。
人の声は喉にある声帯を肺から吸った空気で振動させる事によって作られる。

ヘリウムガスを吸うと声帯の周りが空気より軽いヘリウムガスに変わり、
作られる振動が空気のときよりも速くなり高い声になる。


逆にクリプトンガスを吸った時は、声の振動を作る気体が空気より重くなるため、
振動が遅くなり普段より低い声になる。


※クリプトンガスは高価で一般ではなかなか手に入りませんが、比較参考のため掲載しています。
■ヘリウムガスで楽器の音は変わる?
<実験道具>
- リコーダー
- サックス
- ギター
- ヘリウムと空気の混合ガス
- ビニールハウス




<実験方法>
空気とヘリウムガスの入ったビニールハウスの中で実験道具をそれぞれ演奏する。
<実験結果>
リコーダー![]() 音色が高くなった |
サックス![]() 音色が高くなった |
ギター![]() 何も変わらなかった |
《解説》
楽器の中の空気を振動させて音色を作るリコーダーやサックスは
人間の声と同じように音色が変わる。
しかしギターなどの弦楽器は弦を震わせて音色を作る為、変わらない。


■音の速さを測って見よう!
<実験環境>
風の影響を受けない広くて安全な場所
<実験道具>
- アイマスク(計測人数分)
- 旗(計測人数分)
- ストップウォッチ
- スターターピストル




<実験方法>
- 300m以上の真っ直ぐな道に判定員が旗を持ち、等間隔に並ぶ。
- 先頭に立つスターターはスターターピストルを持ち
ピストルを鳴らすと同時に旗を上げる。
- 2人目以降(判定員)は音が聞こえた瞬間に旗を揚げる。
この時、音に集中する為にアイマスク等で目隠しをする。
- 先頭の人が旗を揚げてから最後の人が旗を上げるまでの時間を計測員が計測する。
- それを何回か繰り返し数値の平均を求める。
<番組での実験結果>
スターター1名、計測係1名、旗を上げる人10名の計12名で計測。
スターターから30m間隔で10人並び、330mの直線で計測。
- 1回目 0.83
- 2回目 1.38
- 3回目 0.97
- 4回目 0.89
- 5回目 1.41
平均1.096秒
ラブラボ!で子供達が実験した結果、音は330m進むのに1.096秒かかった。
これを秒速に直すと・・・
330÷1.096 = 301.09489051
音速の計測結果は秒速約301mとなった。
<参考>
一般的に音の速度は気温15℃で1秒間340mとされている。
(但し気温、温度等の変化によって変わる。)
★番組からのお願い★
「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。