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2007年07月22日放送
「科学で冷え冷え 」

今回のテーマは「科学で冷え冷え 」
過去の実験一覧はコチラ!!

■近づくだけで涼しいナゾの柱

<実験内容>

一見、氷のような柱に近づいてみると・・・

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<実験結果>

涼しく感じた!


【解説】

この柱はL(エル)メントールという結晶の巨大なかたまり。

Lメントールはハッカから取り出され、口に入れたらスーッとするガムやアメなどに使われている。

■Lメントールで本当に冷たくなってる?

<実験内容>

氷とLメントールが含まれているハッカ飴(あめ)をそれぞれなめて、※サーモグラフィーで口の中の温度変化を比べる。

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※サーモグラフィー・・・高い温度は赤、低い温度は青など温度を色で表示するカメラ。

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<実験結果>
[氷の場合]

口の中の温度が下がった。

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[ハッカ飴の場合]

口の中がスーッとして涼しいのに、温度の変化は無かった!

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【解説】

人間の舌には、冷たさを感じる神経があり、冷たいものが触れた時、それを知らせる信号が脳に送られ「冷たい」と感じる。

一方、ハッカ飴(Lメントール)は冷たいものが触れた時と似た刺激を神経に与えるので、脳がだまされて冷たいと感じてしまう。

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<追加実験>

Lメントールの結晶をそのままなめてみると・・・

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<結果>

舌がスーッとしすぎて痛くなった!


【解説】

冷たいという刺激は度を超すと痛みに変わる。

ちなみに、辛いという刺激も度を超すと痛みに変わる。

■ラブラボ!おもしろ実験
〜熱いお風呂にLメントールを入れたら涼しく感じるのか!?〜

<実験内容>

熱いお風呂とLメントール入りのお風呂に、やせ型の人とポッチャリ型の人が入り、温度の感じ方を比較する。

その時、お湯に入って我慢出来なくなるまでの時間をストップウォッチで計り、 入浴前後の体の温度変化をサーモグラフィーで比較する。

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<実験結果>
《熱いお風呂(約45℃)の場合》
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[入浴時間]

・やせ型の人・・・・・・約6分30秒

・ポッチャリ型の人・・・約5分00秒

[体温変化]

・体が温まり、サーモグラフィーの表示が真っ赤に変わった!

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・お風呂のあまりの熱さに2人とも5分程しか耐えられない!

《Lメントール入りのお風呂(約45℃)の場合》
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[入浴時間]

・やせ型の人・・・・・・10分25秒

・ポッチャリ型の人・・・10分50秒

[体温変化]

体があまりの高温で赤よりもさらに温度の高い白に!!

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お風呂は45℃と熱いはずなのに、2人が感じたのは熱さではなく寒さだった!!

そのため、入浴時間も長くなり、体は寒さを感じたのに、体温は普通の熱いお風呂に入った時よりも上昇した!

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■でんじろう式 冷え冷え実験

<実験方法>

ナゾの白い粉を水の中へ入れ、混ぜると・・・

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<実験結果>

約-10℃まで冷たくなった!

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【解説】

白い粉の正体は尿素(にょうそ)と硝酸(しょうさん)アンモニウム。

尿素と硝酸アンモニウムは、水に溶ける時に温度をうばうので、急激に冷たくなる。

これを吸熱反応(きゅうねつはんのう)という。

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■でんじろう先生直伝 〜夏に役立つモノの作り方〜

<準備するモノ>
  • アルミ箔
  • 尿素
  • 硝酸アンモニウム
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<作り方>
  1. アルミ箔を袋状にして、その中に水を入れ、口をしっかり閉じる。
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  2. アルミ箔の袋より少し大きめの袋に、それぞれ水と同量の尿素と硝酸アンモニウムを加える。
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  3. アルミ箔の袋を大きめの袋の中に入れ、口を閉じれば完成!
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<使い方>

袋に衝撃を与え、中のアルミ箔をやぶると、水がもれる。

すると、尿素と硝酸アンモニウムが水と吸熱反応を起こし、冷たくなる。

市販されている冷却パックも同じ仕組み。

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■科学で涼しい おもしろ実験

<実験方法>

井戸田さんの体にナゾの液体で文字を書く。

一見すると何も書いていないように見えるが、サーモグラフィーで見てみると・・・

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<実験結果>

何と井戸田さんの体に「ラブラボ」の文字が!!

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【解説】

ナゾの液体の正体はアルコール。

これを体にぬると、気化熱反応が起こる。

気化熱反応とは液体が蒸発する時に周りの温度をうばう現象。

つまり、アルコールは蒸発が早いため、体にぬるとすぐに気化し、 同時に皮膚の温度をうばうので、冷えた所が文字となって浮かんだ。

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■科学で冷え冷え 気化熱の仕組み

<実験方法>

普通の温度計とぬれた紙を巻きつけた温度計を用意し、扇風機(せんぷうき)で両方に風を当てた時の温度変化を比べる。

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<実験気結果>
[普通の温度計]

変化なし。

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[ぬれた紙を巻きつけた温度計]

温度が下がっていく!

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【解説】

ぬれた紙に含まれている水分が、風を送ることで蒸発しながら温度をうばったため、温度計の温度を下げた。

■ラブラボ!大実験 〜打ち水は本当に涼しくなる?〜

地面に水をまく「打ち水」は、昔から伝えられてきた暑さをしのぐ方法。

この打ち水も実は気化熱の原理。

そこで、本当に打ち水で涼しくなるのかを検証するためにラブラボ!が大実験!!

<実験方法>

小学校の運動場半分に小学生総勢72人で一斉に打ち水をして、打ち水をする前、した後の運動場の温度変化をサーモグラフィーで比較する。

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<実験結果>

打ち水をする前の運動場は真っ赤だったのに、打ち水をした後の運動場は温度の低い青になった!

このように、水をまくだけの単純な打ち水でも、気化熱反応によって地面の熱をうばい、とても涼しくなる。

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■汗をかくほど涼しくなる?不思議なジャンパー

<実験方法>

スピードワゴンの2人が不思議なジャンパーを着て、ランニングマシンで運動する。

2人共汗が止まらず、普通ならジャンパーなど脱ぐ捨ててしまうほど暑いはずなのに・・・

涼しく感じてしまう!

【解説】

このジャンパーにはファンが付いていて、このファンが外からジャンパーの中に風を送る。

すると、風によってジャンパーの中の汗が気化して、体の温度をうばうため涼しくなる。

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★番組からのお願い★

「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。

その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。

また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。