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2007年10月28日放送
からくり

今日のロボット技術に活かされている「からくり」を徹底研究!
過去の実験一覧はコチラ!!

■伝統のからくりの仕組みを公開

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このからくりは愛知県東海市の「尾張横須賀まつり」で本町組の山車にて披露されるもの

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このからくりは「糸からくり」と呼ばれるもので大きいからくり人形は、7本の糸を操り、両手、両足、首を動かしている。

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【ストーリー】
《司馬温公の甕割(しばおんこうのかめわり)》

中国の北宋時代の政治家・司馬温公の故事にちなんだものでカメの上で遊んでいた子供がカメに落ちたのを子供時代の司馬温公が当時貴重であった大切なカメを割り、中から子供を助けるという様をからくり人形で演じている。

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からくり人形の中でも時に有名で人形のお盆に茶碗をのせると動き出し客人の所まで運んでいき、茶碗をとると人形がとまる。

そして再び茶碗をのせるとくるりと振り返り、もと居た場所へ戻っていくという動きをする。


茶運び人形の動力は「ぜんまい」と呼ばれるうずまき状に巻いたバネ。

茶運び人形はお盆に茶碗をのせるとストッパーが外れて動き出す。

ぜんまいの動力で前進し、歯車・カム・クランク、脱進などの仕組みによってUターンしたりスピードが調整されている。

【歯車】
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歯車は組み合わせることによって、回転方向を変えることができる。

■身近なおもちゃにもからくりの仕組みがいっぱい!

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ハンドルを回すと地をはうようなリアルな動きをするムカデのからくりおもちゃ、これは「カム」とよばれるからくりの仕組みを使ったもの。


【カム】
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回転運動を直線上の往復運動に変える仕組み。

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回転させる板の形を変えると、その輪郭に沿って動く物の運動の向きやリズムを変えることができる。

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おしりのハンドルを回すと中にあるゴムが巻きつけられ、羽を上下に動かしながら飛んでいく鳥のおもちゃ。

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これは「クランク」とよばれる、からくりの仕組みを使ったもの


【クランク】

カギ型に曲がった回転軸を利用して、往復運動を回転運動に変えたり、また回転運動を往復運動に変えるための仕組み。

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車のエンジンなどに利用され、シリンダー内の往復運動を車輪の回転運動に変えている。

■速度を調節するからくりの仕組み

時計などに組み込まれた一定の速度で動力を調整する仕組みを「脱進」という。


機械時計の場合、左右両側に取り付けられた棒にぜんまいの動力で回転するおもりのついた糸が絡みついては戻ることで回転速度を制御している。

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【実験】

柱に、柱の径よりわずかに大きいバネを巻きつけ、20センチほど伸ばした部分へ井戸田さんの顔のイラストをつけたキツツキの実験装置を取りつける。

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これを柱の上にセットし、キツツキに反動をつけると・・・

ゆっくりと上下に振れながら落ちていく。

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【解説】

キツツキはおもりの役割をしていて下に振れたとき、バネと柱の摩擦によって止まっている。ところが上に振れたときは摩擦が働かないのでキツツキは自由に落下する。

この繰り返しでキツツキは上下に振動しながら落ちていく。

■ラブラボ!実験隊がからくり作りに挑戦!

【歯車】
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ダンボール紙を細長くカットする。

片面の紙を丁寧に取り除くとギザギザの部分が出てくる。

これを、発泡スチロールの円盤の外側に貼ると歯車の完成。

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【カム】

木の板と円盤を組み合わせて車体を作り、車軸に硬いスポンジで作った卵型のカムを通す。

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これでカムを使ったおもちゃが完成。

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歩き始めた赤ちゃんのおもちゃで、押すと上下に動いて、カタカタと音がするのも同じカムの原理を使ったもの。


【クランク】
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発泡スチロールのボディに木の車輪を取り付け、そこに2枚の板をねじで固定したものをボディと車輪に取り付けるとクランクのおもちゃが完成!

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車輪の回転運動を往復運動に変えている。


★番組からのお願い★

「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。

その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。

また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。