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2008年2月3日放送
チョコレート

今回のテーマは「チョコレート」
過去の実験一覧はコチラ!!

■チョコレートの不思議な性質

【問題】

湯せんしてあるボールの中にチョコレートを入れると溶ける。

溶けたチョコレートをアイスクリームにかけるとどうなる?

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A.アイスが完全に溶ける B.チョコが固まる 


【正解】

B.チョコが固まる。

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【解説】

チョコレートは熱に敏感な食べ物。アイスの温度によってチョコが冷えて固まった。

■チョコレートってどうやって作る?チョコレート工場に潜入!

【原料】

チョコレートの原料はカカオ豆

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カカオとはラグビーボールのような形をした20センチぐらいの実。

この実の中の種がチョコレートの原料となる。


【選別(せんべつ)・クリーナー】
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カカオ豆についているゴミを振動や風を使って取り除き、豆をきれいにする。


【焙炒(ばいしょう)・ロースター】
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きれいにしたカカオ豆を巨大な釜にいれ、150度ほどの高温で炒っていく。

この作業をすることでチョコレートの香りを引き出す。


【磨砕(まさい)・グラインダー】
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カカオ豆を砕いて皮を取りのぞき、どんどん細かくしていく。

さらに細かくしていくとドロドロになってきた。

それはカカオ豆の中に、「カカオバター」という油が含まれているから。


【混合(こんごう)・ミキサー】
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粉状のミルクや砂糖を入れ、味付けをする


【微粒化(びりゅうか)・レファイナー】
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回転するロールに何度も通して、食べたときに下の上でざらつかないように滑らかな状態にしていく。


【精錬(せいれん)・コンチング】
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大量のチョコレートを12時間よく練り上げる。

この作業でチョコレートの甘い豊かな香りが生まれる。


【調温(ちょうおん)・テンパリング】
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温度を調節して高い温度のチョコレートを低い温度に下げてきれいなチョコレートに仕上げる。


この作業をするかしないかで、チョコレートの出来が大きく変わってくる。

テンパリングしてあるものはツヤがあり、見た目もきれい。

しかしテンパリングしていないものはざらざらしてつやがない。

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【充填(じゅうてん)・モールダー】
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型をチョコレートに流し込む。

型にチョコレートを流し込むときに、どうしても空気が入ってしまいチョコレートに穴が開いてしまう。

そこで型を小刻みに揺すことで、なかの空気を出している。(チョコよりも空気が軽いため空気が外に出る)

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【冷却・クーリング】
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型に流したチョコを約5度に保たれた部屋で冷まして固める。


【型抜(かたぬき)・デモールダー】
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冷まして固まったチョコレートを型からはずす。

これでチョコレートが完成。このチョコレートは1日400万個以上も作られている。


【包装(ほうそう)・ラッピング】

チョコレートと包装紙をつかんだ機械の腕が回転し、それから上下から別の機械の腕が出てきて包装紙の両側をつまみ、そのまま回転させてねじりラッピングの完成。

なんと1秒間に8個も包んでしまうほどの高速で動いている。

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チョコを作るに重要なのがカカオバターとテンパリング

■カカオバターの秘密

【実験】

カカオバターと普通のバターを水の状態から温めていく。

すると、バターがだんだんと溶けていくのに対しカカオバターはある一定の温度になるといっきに溶けていった。

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【解説】

カカオバターはある温度までは溶けないが、ある一定の温度になるといっきに溶ける。

チョコレートは通常固いが口に入れると体温で溶けるのはカカオバターがあるから。

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■テンパリングの秘密

【実験】

テンパリングしたチョコレートとそうでないチョコレートを型に入れ10分ほど冷やす。

すると、テンパリングしたチョコレートはきれいに固まったが、そうでないチョコレートは型をはずしたと同時にチョコレートが流れて固まらなかった!


【解説】

テンパリングのポイントはカカオバターの結晶にある。

カカオバターの結晶は温度を40度まで上げると一時的にすべてなくなってしまう。

これをそのまま冷やすと結晶はいびつにな形になり、うまく固まらない。

これがテンパリングしていない状態。

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テンパリングした状態のものは、温度を40度まで上げた後、急激に26度〜28度まで下げる。

こうすることで、大きさも形もそろった状態で結晶ができ、この結晶を全体に広げることで、固まり、滑らかに仕上がるというわけ。

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■バレンタインにおすすめ!科学を使ったチョコレート!

【謎】

丸いチョコのなかに人形が入っている。穴は開いているが、人形が通るほどの大きさではない。

一体どうやって作った?

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【必要なもの】

溶かしたチョコ 風船 人形


【作り方】
  1. 風船のなかに人形を入れる。
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  2. 風船を膨らます
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  3. 風船を吊るし、チョコを全体にすきまが開かないようにかける。
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  4. 冷蔵庫で一日冷ます。
  5. なかの風船をそっと割り、取り出す。
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これで完成!!

さぁみんなもバレンタインにむけて作ってみよう!!

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《作り方の工夫》

風船を取り出すときはカッターで取り出す方法がやりやすい。しかしかけるチョコが薄すぎるとくっついて壊れてしまうので注意しよう!


★番組からのお願い★

「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。

その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。

また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。