2009年10月18日放送 第29回
生き物が持つ不思議な能力を研究することで、人間にも大いに役立つことがあります。
(1)
今回、注目する生き物は「ヤモリ」です。
垂直の壁をよじ登る手足ですが、どんな力が働いているんでしょうか?
わかりやすい実験をしてみます。
(2)
用意したのは雑穀のひとつ、“粟”。
「濡れ手で粟」ということわざがありますが、実際に水で濡らした手と乾いた手をボウルに入った粟につけてみます。すると・・・
(3)
水で濡らした手のひらだけに粟がついてきました。
(4)
実は濡れた手のひらに粟がついてきたのは「分子間力」と言って、分子と分子が引き合う力でくっついていたのです。
粟と水、そして手のひらの皮膚が分子間力で引き合い、濡れ手で粟の状態になっているというわけです。
(5)
ヤモリの場合、指先に細かい毛が生えていて(1平方センチメートルあたり数億本の毛が集まっている)、より分子間力を強めているんです。
現在、接着剤を使わない接着技術の研究が進んでいます。
※分子間力・・・分子と分子との間に働く引力
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。