2014年10月4日放送 第288回
イギリスの物理学者ジョン・コッククロフトは原子核に陽子を衝突させることにより、別の原子核に変化する「原子核分裂」を成功させ、1951年、アーネスト・ウォルトンと共にノーベル物理学賞を受賞しました。
「原子核分裂」とは、どういう仕組みなのでしょうか?
(1)
原子核の中には陽子というものがあり、その数で物質が何か決まります。
(2)
コッククロフトが行った実験を鉄球で表してみます。
鉄球一つが陽子、3つが一塊になったものを「リチウム」の原子核とします。
(3)
リチウムの原子核に、陽子を高速でぶつけます。
すると・・・
(4)
原子核が二つに分かれた!
(5)
それぞれ、陽子が二つなので「リチウム」から人工的に「ヘリウム」という別の物質に変わりました。
これが「原子核分裂」と呼ばれる現象です。
(6)
この高速で陽子を飛ばす装置には30万ボルトという高電圧が必要でした。
どうやって高電圧を作り出したのでしょうか?
(7)
電気を一時的に貯めることができるコンデンサーと電気が逆流しないようにするダイオードを、はしごのように繋げる事で電圧を上げていきます。
これで100ボルトの電源から1万ボルトという高電圧を作り出す事ができます。
これを放電させてみると・・・
(8)
火花が飛んだ!
高電圧なので、このような放電現象が起こったのです。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。