2014年10月11日放送 第289回
1901年、オランダの化学者ファント・ホッフは「溶液の浸透圧」の研究によって最初のノーベル化学賞を受賞しました。
浸透圧とは、どのような現象なのか?実験してみましょう。
(1)
水槽の中に、空気で膨らませた風船が沢山入っています。
(2)
水槽の中に、二酸化炭素を入れていきます。
(3)
二酸化炭素は重い気体なので、風船が水槽の中で浮いています。
このまま、観察を続けると・・・
(4)
風船が沈んでいく!
(5)
風船が勝手に割れた!
(6)
これは浸透圧の仕業なんです。
風船のゴムは、空気は通しませんが、二酸化炭素は自由に出入りができます。
外の二酸化炭素が風船の中に入っていき、浸透圧で膨らみ割れたのです。
(7)
浸透圧の仕組みを液体を使って解説します。
こちらの容器の底にはうすい膜とカバーが取り付けてあります。
中には着色した砂糖水が入っています。
(8)
これを水の入った水槽の中に入れて、チューブを繋ぐと・・・
(9)
液体が上がっていく!
(10)
浸透圧とは、膜で仕切られた2種類の物質の割合が違う場合、割合を均等にしようと、物質が移動する圧力のことです。
(11)
膜は砂糖を通すことはできませんが、水は通すことができます。
容器の中は砂糖水なので、水の割合が少なくなっています。
一方、水槽はすべて水。
そのため、割合を均等にしようと水が容器の中へ入っていき、体積が増えたのです。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。