2014年12月27日放送 第300回
5000年もの間、壊れずに残っているピラミッド。
しかし、科学の目から見ると、5000年も前に作られたピラミッドが、今も壊れない謎を解くことができるんです。
(1)
板とプラスチックのワイングラスが積んであります。
(2)
一つは、板の大きさが全部同じ。
(3)
もう一つは、ピラミッドのようにサイズを徐々に小さくした板を積んだものです。
(4)
段の数、高さは同じ。
いわば、左側が箱型。
右側がピラミッド型です。
二つが乗った大きな板の下には、丸いパイプが敷いてあります。
(5)
では、下の板を揺らしてみましょう。
すると・・・
(6)
箱型の方は倒れたけど、ピラミッド型の方は倒れませんね。
(7)
なぜ、このような差が出たのでしょうか?
物体の安定性を高める上で重要なのが「重心」です。
重心とは「物体の重力の中心となる位置」。
(8)
この重心が高いと、揺らしたとき、重心が支点からずれやすくなり、安定が悪くなります。
(9)
一方、重心が低くピラミッド型のように底辺の面積が広いと、重心が支点からずれにくく、安定するのです。
これが、エジプトのピラミッドが長い年月壊れずに残った理由の一つなのです。
(10)
静岡県御前崎市にある浜岡原子力発電所。
その原子炉建屋は、ピラミッドのように基礎面積を広くし、重心を低くすることで、地震の揺れに対し、強く安定した構造となっています。
さらに、地面を約20メートル掘り下げ、硬い岩盤に直接設置しているんです。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。