2015年1月10日放送 第302回
最近のヘッドホンには「ノイズキャンセラー」という機能がついているものがあります。
雑音をキャンセルして、高音質で音楽を聞けるようにする機能です。
どうやって雑音を消しているのでしょうか?
(1)
2つのスピーカーに透明な筒が取り付けてあり、2つの筒の先は繋がっています。
(2)
その筒の先には、音量を計る機械がセットされています。
(3)
中のスピーカーの部分には、紐がついたビーズが取り付けてあり、音を出すと、これが振動するようになっています。
(4)
まずは、2つのスピーカーから同じ周波数の音を出します。
すると、音が聞こえ、ビーズが振動しています。音量は約99デシベル。
(5)
音は波のように空気を振動させて伝わります。
では、片方のスピーカーの音を『逆の波の音』に変えてみましょう。
(6)
音が小さくなった!
音量を見てみると、約86デシベルまで小さくなりました。
(7)
スピーカーについたビーズは同じように揺れているため、それぞれのスピーカーの音量が小さくなった訳ではありません。
これがノイズキャンセラーの原理なのです。
(8)
こちらのバネを使って解説しましょう。
先ほどの装置と同じように2本のバネが1本のバネに繋がっています。
(9)
2本のバネを動かし同じ波を作ると、繋がった先のバネも波のように動きます。
では、2本のバネの片方を逆の波にしてみると・・・
(10)
波が消えた!
(11)
一方の波に、『同じ大きさの逆の波』がぶつかる事で、打ち消し合い波が消えるのです。
音も同じく波なので、同じ現象が起きたのです。
(12)
ヘッドホンのノイズキャンセラーは、周囲の雑音を内蔵マイクでとらえ、これと逆の波の音を音楽に混ぜて出力することで、外部から入ってくる雑音を軽減する機能なのです。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。