2015年9月26日放送 第339回
昔、暗い炭鉱内で作業する時に使われていた不思議な灯り「安全灯」。
安全灯とはどんな灯りなのでしょうか?
(1)
石炭は地下に穴を掘って採掘していました。
しかし、炭鉱内は暗い上に可燃性のガスが発生している場合があり、持ち込んだランプの火がガスに引火し、爆発事故が起こることがありました。
(2)
そこで考え出されたのが「安全灯」です。
これが安全灯を再現したモノです。
ガラスの上と下の部分は金網になっています。
中にはロウソクが入っています。
(3)
炭鉱の中の状況を、ビーカーで再現するため、可燃性のガスを充満させます。
(4)
もし、この中に火が入ると・・・このように燃えてしまいます。
(5)
では、火をつけたロウソクが入った安全灯ではどうでしょうか?
(6)
安全灯の中の火が消えた!
(7)
可燃性のガスは網を通して、安全灯の中に入り、ロウソクの火に引火します。
その時の炎の熱は、金網によって奪われるため、外には出ていきません。
そのため、安全灯の外のガスには引火せず消えたのです。
(8)
このように、金網に炎を当てても、上には炎が出ていきません。
これも金属の網に熱が奪われているからなのです。
(9)
炭鉱内に可燃性のガスが発生していると、安全灯の火は消えます。
安全灯は、爆発事故の危険を知らせてくれる灯りなのです。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。