2019年7月6日放送 第535回
電線を通って、私たちの元まで来ている電気。
この時期、大きな問題になっているのが、電柱に作られた『カラスの巣』による停電です。
なぜ、カラスの巣で停電が起こるのか?
(1)
電柱と電線の模型を使って実験してみましょう。2本の電柱の間に、電線が張ってあります。さらに、電柱から家へと引き込み線がつながっています。
(2)
電気を送ると・・・家の電気が点きました。これが正常な状態です。
(3)
こちらがカラスの巣の模型です。土台の部分に金属が使われています。町に進出したカラスは、針金ハンガーなど金属も巣作りに使うケースが多いのです。
(4)
カラスがこういう巣を、電柱と電線の間に作ったとします。すると・・・家の電気が消えてしまいました。カラスの巣によって電気が届かなくなり、停電したのです。
(5)
カラスが巣作りのために運んできた木の枝や、針金などが電柱上の設備に触れると漏電(ろうでん)、電気が外へ漏れてしまいます。その結果、家に電気が届かず、停電が起こるのです。
(6)
実は、漏れた電気は、地面へ流れていました。そこで、電柱と地面の間にLEDを取りつけました。家の電気は点いていますが、LEDは消えています。
(7)
では、もう一度、電柱に巣を置いてみましょう。すると・・・家の電気は消え、地面に取り付けたLEDは点きました。
(8)
巣によって漏電した電気が地面に流れ、停電したのです。
(9)
実際に撤去したカラスの巣がこちらです。土台の部分に針金ハンガーが使われています。町で手に入りやすく、頑丈なハンガーは巣作りに適した素材なのです。
(10)
電力会社では、停電事故防止のため、電線や電柱を点検し、停電につながる危険性のあるカラスなどの巣を取り除く作業を、必要に応じて行っています。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。