2019年9月7日放送 第544回
ダムの壁には、色々な形があります。
中には、アーチ型と呼ばれる丸みを帯びたモノもあります。
なぜ、このような形になっているのでしょうか?
(1)
まずは、水の力、水圧の実験をしてみましょう。2つの筒があります。
(2)
上の部分に、大きさの違う容器がそれぞれについています。中には、水が入っていますが、水面の高さは同じにしてあります。つまり、大きな容器の方が、水がたくさん入っている訳です。
(3)
筒の下の部分には、それぞれ同じ高さに穴が空けてあり、テープで水が漏れないようにしてあります。
(4)
このテープを同時にはがした場合、勢いよく水が飛び出すのはどちらでしょうか?やってみると・・・
(5)
水が出る勢いは同じ!
(6)
水が飛んだ距離が同じでした。これは、同じ水圧で穴から水が噴き出したからなのです。
(7)
実は、水圧は水の量に関係ありません。水深が同じなら、水圧は同じなのです。
(8)
水深が変われば、水圧も変わります。こちらのダムは高さ107.5メートル、とても深くなっています。その分、壁にかかる水圧も相当大きくなるのです。
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そんな強い水圧にダムは、どう耐えているのか?その秘密がアーチ型に隠されています。2つの水槽に、それぞれアーチ型の壁とまっすぐな壁を取りつけます。壁の厚さは同じです。
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水槽に水を入れていきます。すると・・・
(11)
まっすぐな壁は壊れましたが、アーチ型の壁は耐えています。
(12)
アーチ型のダムは、水から受けた力が均等に左右に分散されます。そのため、大きな力に耐えることができるのです。
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まっすぐな壁のダムの場合、分厚い壁にするなど、水圧に耐えられるようにしてあります。ダムを造る場所に合わせて、色々な形にしているのです。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。