2019年11月16日放送 第554回
地球上には、宇宙から常に『宇宙線』という目に見えない放射線が降り注いでいます。
岐阜県飛騨市にある施設『スーパーカミオカンデ』では、宇宙線の一種『ニュートリノ』を観測、研究しています。そんな目に見えない放射線を見る方法があります。
(1)
透明な箱があります。箱の下にはドライアイスがあります。
(2)
まず、箱の中にアルコールを吹きかけます。
(3)
すると、箱の中に霧ができました。容器の底を冷やし、温度差を作ることで、白い霧を作り出すことができます。
(4)
ここに微量のラドンのガスを入れます。ラドンは放射線を出すモノで、ラドン温泉にも含まれている『放射性物質』です。
(5)
霧の中にラドンのガスを入れます。すると・・・
(6)
白い線が見えました。この白い線の正体は、放射線が飛んだ跡です。
(7)
この放射線を見えるようにする装置を『霧箱』といいます。
(8)
箱の中には、アルコールの小さな粒が霧のように漂っています。放射線が通ると、飛行機が通った跡に、雲の線ができるように、アルコールが白い線となって見えるのです。
(9)
実は、ラドンのような放射性物質が無くても見ることができます。箱にアルコールをかけてフタをします。ラドンガスは入れません。このまま観察すると・・・
(10)
ラドンガスを入れなくても、白い線が見えました。これは『自然放射線』の軌跡です。
(11)
実は、私たちの身のまわりには、常に放射線が存在しています。スーパーカミオカンデで観測しているニュートリノも自然放射線の1つなんです。
(12)
放射線には色々な種類があり、様々な分野で利用されています。医療の分野では、X線を使ったレントゲン検査の他、陽子線は、がん治療に利用されています。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。