2020年1月25日放送 第564回
透明な液体を使った科学マジック!
(1)
ビンに透明な液体が入っています。ここに指をつけると・・・
(2)
液体が一気に固まりました。
(3)
ビンの中の液体は、ただの水ではありません。実は、『過冷却状態の酢酸ナトリウム』だったのです。
(4)
固体になった酢酸ナトリウムは、58℃以上になると液体になります。
(5)
58℃より低い温度になれば、液体から固体に変化するはずですが、ゆっくり静かに冷やすと、58℃以下になっても液体状態を保つことができるのです。この状態を『過冷却状態』と呼びます。
(6)
過冷却状態のモノにきっかけをあたえると、固体になります。先ほどのマジックでは、指に酢酸ナトリウムの粉がつけてありました。これが、きっかけになったのです。
(7)
実は、過冷却状態の酢酸ナトリウムが固まるとき、たくさんの熱が出ています。液体状態では、およそ24℃です。
(8)
ここに酢酸ナトリウムの粉を入れます。すると・・・
(9)
液体が固体になり、温度がおよそ54℃になりました。このように、液体から固体に変化するときに、熱が出るのです。
(10)
もう1つマジックをお見せしましょう。こちらの大きな容器に過冷却状態の酢酸ナトリウムが入っています。酢酸ナトリウムの粉を手につけ、容器の中に手を入れます。
(11)
手のまわりから固まりはじめました。固体に変化するときに熱を出していますが、実は、つっこんだ手は熱くありません。温度を計ってみると・・・42℃までしか上がっていません。
(12)
こちらの酢酸ナトリウムは、とかすときにあらかじめ水を入れてからとかしました。そうすることで、固まるときにあまり温度があがらず、手を入れても大丈夫なのです。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。