2020年6月27日放送 第586回
生き物にまつわる科学 アリジゴクを実験!
(1)
この砂は、ある生き物の巣です。すり鉢状になっている砂の中心を静かにすくいとると・・・
(2)
生き物がでてきました。これは『ウスバカゲロウ』という昆虫の幼虫です。
(3)
この巣は、アリが入ると抜け出せず、幼虫のエサになってしまうので、『アリジゴク』と呼ばれています。
(4)
なぜ、アリはここから抜け出せないのでしょうか?このすり鉢状の形に、アリが抜け出せない秘密があるのです。
(5)
砂を手に持って少しずつ落としていきます。すると、このような砂の山ができます。この斜面の砂は、砂の摩擦によってギリギリ耐えている状態です。
(6)
その証拠に、砂を上からどんどん増やしていっても角度はあまりかわりません。
(7)
この角度を『安息角(あんそくかく)』と呼びます。
(8)
この安息角をうまく利用したのが『アリジゴク』。ウスバカゲロウの巣なのです。
(9)
ウスバカゲロウの巣は、崩れる限界の形になっています。ここにアリなどが入ると、出ようとしても砂が崩れてしまい、出ることができないのです。ウスバカゲロウの幼虫は、すり鉢状の巣によって虫を捕らえ、エサにしているのです。
★番組からのお願い★
「はぴエネ!」は大人から子供までを対象に、身近なエネルギーを理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。
その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。
特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。