ボクシングジムに大量の食品!? 元プロボクサーが行う経済的に苦しい人たちに提供する「フードドライブ活動」とは
大量の食品が持ち込まれたボクシングジム。減量が必要なボクサーに、食品の山。いったい、どういうことなのでしょうか。
“岐阜の番長”とも呼ばれる、元プロボクサーの中村祐仕朗さん。
岐阜市内でジムを営んでいますが、その肝心なリングには山のように積まれたダンボールが!これはいったいどういうことなんでしょうか…。
「僕自身、“フードドライブ岐阜”というのを主催しておりまして、カップラーメンとかお菓子とか、そういったものを集めております」(岐阜の番長 元プロボクサー 中村祐仕朗さん)
実は中村さん、家庭などで余った食品を集め、経済的に苦しい人たちに提供する「フードドライブ」という活動をしているんです。
「僕がボクシングの現役中に知り合いが児童養護施設の支援活動をされていて、それがきっかけで自分自身がいわゆる貧困母子の世帯で育った者ですから、ボクシングを通じて、何か協力できないかなと思い始まりました」(岐阜の番長 元プロボクサー 中村祐仕朗さん)
過去の自分と近い境遇の親子を支えたいと始まったこの活動。これだけの大量の寄付は、いったいどこから集まるのでしょうか。
「ボクシングジムに通われている会員さん、近隣の住人さん、インスタとか、SNSで知った皆さんが郵送で送られたり」(岐阜の番長 元プロボクサー 中村祐仕朗さん)
取材中にも知り合いから寄付の連絡が。
こちらの男性は職場で食品を募り、ジムへ寄付しています。
「数は力っていうのを中村さんに教えてもらって、本当に一人一人の小さな一つの物であっても、10人がそれを持ってくれば10個になる。その力をこの活動を通して感じています」(寄付に来た人)
中村さんが集めた食品は地元の養護施設などに提供され、母子家庭などに手渡されます。
「日々の生活にお困りの方だったり、シングルマザーの方が多く訪れていただいています。『食事を用意するとか、買うのに困っているので、こういったフードバンクで頂けると大変助かります』とのお声があります」(岐阜市教育文化振興事業団 河合覚子さん)
フードドライブは名古屋市でも。普段、市民が環境について学べる施設にも、一般の家庭から持ち込まれます。
「毎月8~14日の1週間の間で受け付けをしております。20~30人の方(からの寄付があり)重さで言うと130キロ前後の食品をお持ちいただいてます。一人でも多くの人に知っていただき、たくさんの食品をお持ちいただきたいです」(名古屋市環境局 堀真吾さん)
食品ロスを減らし、生活に困っている人を支援するフードドライブ。
中村さんはこうした活動をもっと知ってほしいと話します。
「普通にご飯が食べられたりとか布団で寝られるとか、そういうことが幸せだと思いますので、それをみんなで支えられるような街がつくれたらという一心でがんばっていきたい」(岐阜の番長 元プロボクサー 中村祐仕朗さん)