名古屋に常設の"将棋対局場" トヨタ自動車オフィス内会議室が早変わり こけら落としは今月22日藤井五冠の対局も
藤井聡太五冠も歓迎!東海地方初の将棋対局場が姿を現し始めました
名古屋駅前の高層ビル「ミッドランドスクエア」の25階。窓からは名古屋城や名古屋駅周辺の景色を一望できます。
13日、この場所で将棋の常設の公式対局場として東海地方に初めてつくられる「名古屋将棋対局場」の開設がすすんでいました。
この場所は元々、トヨタ自動車のオフィス内にある会議室でした。広さは209.2平方メートルあり、これまでは会議や展示会などに使われていました。
トヨタ自動車によると、日本将棋連盟から名古屋での対局場開設の相談があり、「将棋文化の普及と中部・東海エリアの地域活性化に貢献できる」と考え、無償で場所を提供することにしたということです。
これまで公式の対局は、ほとんどが東京・千駄ヶ谷の将棋会館か、大阪市の関西将棋会館で行われていました。
そのため、東海地方在住の棋士は公式戦のたびに東京や大阪に移動して対局を行ってきました。
今月11日、名古屋の老舗料亭で行われた“叡王”のタイトル防衛の祝賀会。そこに参加した藤井聡太五冠は、師匠の杉本昌隆八段と対局を振り返り、楽しそうにしていました。
その場で、名古屋将棋対局場について聞かれると。
「名古屋対局場として最初の1局の一つになるということで、対局場を開設いただいて私自身が対局できることを非常にうれしく思う。それに関しても非常に楽しみにしています」(藤井聡太 五冠)
藤井五冠もまだ知らない対局場の全貌を一足早くお見せします。
並べられた木の枠に作業員約10人がかりでいぐさの畳をはめ込んでいきます。その数はなんと85枚。84.5畳の対局場がつくられていきます。
畳を運び込んでから約1時間後、午前中までは会議室だった場所が和室の対局場に早変わり。
名古屋将棋対局場では1日最大7局行うことができ、年間で100局を予定しているということです。
「今回一番こだわったのは(昨今) 将棋の対局の中継が多くなってきている。(カメラに)畳の縁が入らない形で畳を複雑に組んである。非常にこだわりました」(日本将棋連盟 常磐秀樹さん)
そのほかにも照明の明るさや、屏風を置くことで対局場の雰囲気を醸し出すなどこだわったといいます。
藤井聡太五冠は主に名人挑戦を目指す順位戦A級の対局の9局中6局を名古屋対局場で行うということです。
こけら落としとなる初対局は、6月22日に藤井聡太五冠と佐藤康光九段の対局と藤井五冠の師匠、杉本昌隆八段と佐々木慎七段の対局の2局が行われます。
【中京テレビ 「キャッチ!」 6月14日放送より】