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「子どもたちが飢えている」ひとり親家庭の“貧困”コロナ禍で深刻化 約7割で“収入減”の背景にあるのは… 愛知

報道局
特集 愛知 2021/11/11 11:30

コロナ禍のいま急速に進んでいる“ひとり親家庭の貧困”。ある調査では、コロナ禍で雇い止めなどにより収入が減った家庭が約7割にものぼっています。「子どもたちが飢えている」という相談も寄せられるなか、いま求められることとは…。


もともと問題視されることが多かった、ひとり親家庭の“年収格差”。

比較できる直近のデータ(2015年 厚生労働省調べ)によると、1世帯あたりの平均年収は「約560万円」、ひとり親家庭の年収は「約200万円」と、2倍以上の差があることがわかります。


これだけの“年収格差”の背景にあるのは、“ひとり親家庭の雇用状況”です。

愛知県内の調査では、ひとり親家庭の約6割が非正規雇用の家庭という現状。(今年10月 愛知県母子寡婦福祉連合会調べ)
子育てとの両立が難しいため正社員として雇用されるケースが少なく、ほとんどが年収200万円以下と、収入が非常に低くなってしまうのが現実です。


そんななか、新型コロナの影響が、ひとり親家庭の家計を直撃していました。

愛知県清須市の杉本怜美さん(43)。高校生と小学生の息子をもつシングルマザーです。9年前に離婚した杉本さんは工場でパート勤務をしていますが、生活は苦しく、毎日、食費を抑えるため、工夫をしているといいます。

「野菜がいま高いので、ひき肉と野菜ジュースとカレーのルーだけ。かなり安上りです」(杉本怜美さん)


最近、新型コロナの影響で、家計は一段と苦しくなったといいます。

「厳しいですね。コロナがはやってきてから(子どもの)学校が休みになったり、仕事の量が減ってきたり、そこから徐々に」(杉本さん)

小学校の休校で、勤務時間を短くしたり、休む必要があったため、ひと月あたりの収入は約7万円がやっと。息子たちのため、ひとり親家庭を支援する団体から食糧支援を受けるようになりました。

「本当にありがたいですね。これでもう(お米)6キロ、普通でスーパーで買うと、2000~3000円するので。ごはんを節約するというのは量ができても、絶対食べないというわけにはいかない」(杉本さん)


杉本さんのようにシングルマザーの多くが仕事と子育ての両立が難しく、フルタイムの仕事につきたくてもつけない状況が続いています。

「正社員で働きたいという気持ちもあるし、だけど、子どもが熱を出したときに(正社員だと)迎えに行けない。どっちをとるかというと、親が一人しかいない分、子どもを取らざるを得ないのがあって」(杉本さん)

このため、ひとり親家庭の貧困が急速に進んでいます。

愛知県内のひとり親家庭を対象とした調査では、コロナ禍で雇いどめや労働時間の短縮を強いられ、収入が減った家庭が約7割にのぼっています。


ひとり親を支援する団体にも、コロナ禍で相談が増えたといいます。

「仕事がなくなって、食べるものに困った、子どもたちが飢えているという相談が増えだしました。日本の社会では、中途採用で女性がスキルがよほどなければ正社員になれない環境がありますので、非常勤、パートということで、なかなか収入が上がらないというのが現状」(愛知県母子寡婦福祉連合会 山本広枝事務局長)

シングルマザーの杉本さんがいま、求めることは…。

「仕事をくださいといっても、それは難しいので、住宅、家賃、食糧の手当てがあればいいなというのと、子どもたちの居場所を支援していただけるとありがたいなと。自分もできる範囲の節約や我慢をして、少しでも子どもと楽しく生活できればなと思います」(杉本さん)

こうしたひとり親家庭を支える公的な制度のひとつに“児童扶養手当”がありますが、月に最大で約4万円と、貧困から抜け出すには十分な額ではないのが実情です。

また、ひとり親家庭の約8割が“離婚”によるものとされていますが、養育費は日本では7割以上が未払いとなっています。

多くの海外では、離婚の決定に裁判所や行政が関与した上で、子どもの養育費の義務付けや取り決め、罰則などがありますが、日本ではこうした決まりがないため、泣き寝入りとなるケースが多いのが実情です。

ひとり親家庭の貧困問題に詳しい日本福祉大学社会福祉学部の末盛慶教授、は“貧困の連鎖”について警鐘を鳴らしています。

「シングルマザーの場合、非正規での仕事が多く親世帯の貧困が子どもの代へと引き継がれようとしています。コロナ禍もあり、非正規の仕事の収入はさらに低下する可能性もあるため、今後は子どもの高等教育も含めた財政的な支援とシングルマザーが働きやすい労働環境の取り組みを公・民力合わせて早急に実施していくことが求められています」(日本福祉大学社会福祉学部の末盛教授)

次世代への貧困の連鎖を断ち切るために、法律や行政、企業の働き方などを通して、子を持つ親が働きやすい環境、収入が得やすい環境を整えることが、いま求められています。

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