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特別天然記念物「ニホンカモシカ」が農地や住宅地に… 触れることもできない農家の苦悩 愛知・豊田市

報道局
特集 愛知 岐阜 三重 2020/09/16 11:30

 農作物を荒らす動物が、天然記念物――。触れることも捕まえることもできない農家の苦悩とは。

 

 名古屋市から車で1時間半ほどの愛知県豊田市の農家では、ある動物による被害に頭を悩ませていました。


「本当に根が残っただけで、上は全部食われちゃって」(豊田市内で農業を営む 大石康男さん)

 そう訴えるのは、農家の大石康男さん。育てたタマネギを動物に荒らされたといいます。

「せっかく丹精込めて作って大きくなって、もうじき穫れるなというころに食われちゃうもんで」(大石さん)

 

 同じような被害は、他の農家からも聞こえてきました。

「こちらで春先にジャガイモを植えて、食べごろになったところを食べられた。トウモロコシの中の実もまばらについたような状態」(豊田市内で田畑を荒らされた 片桐敏男さん)

 

 各地で農作物を荒らしていたのは、天然記念物のニホンカモシカ。農家を取材している最中にも姿を現しましたが、取材班の姿を見ても、逃げる素振りも見せません。

 被害にあった農家たちは、対策に頭を悩ませます。

「捕獲するわけにも行かない状況です。天然記念物でもあるので」(片桐さん)

 ニホンカモシカは国の特別天然記念物に指定されていて、捕獲することはおろか、触れることすらできないのです。
 

 ニホンカモシカはいま、農地だけではなく住宅地でも目撃されるようになっています。

「(目撃情報が)例年20件ほどあるが、今年は4月から8月で44件。カモシカ自体の個体数が、もしかしたら増えている」(豊田市文化財課 酒井博嗣 主査)

 愛知県内のニホンカモシカの推定生息数は、2010年からの5年間で約500頭増えていて、個体数が増えたことで目撃情報も増えているとみられています。

 

 近郊の名古屋市内や瀬戸市の住宅地にも現れていて、大がかりな捕獲騒ぎに発展したことも。

 なぜニホンカモシカが、住宅地にまで姿を見せるようになったのでしょうか。

「非常におとなしい動物なんですけれども、国の特別天然記念物として保護されていますので、(人に襲われることがないため)人を警戒するっていうことがないです」(ニホンカモシカの生態に詳しい愛知学院大学 子安和弘講師)

 

 また他の動物との関係が、ニホンカモシカの生息地に影響している可能性もあるといいます。

「草食性で食べ物が近いニホンジカがいるが、ニホンカモシカよりも大変、体が大きくてですね、メスは多頭数で群れている。ニホンカモシカは外側へ追い出されてきている」(愛知学院大学 子安講師)

 

 ニホンカモシカが増える一方、ニホンジカも増加していて、ニホンカモシカはそれに追われる形で住宅地に出没しているとみられています。

 人に直接危害を与えることはありませんが、触れることもできないというジレンマ。豊田市の農家では、イノシシやシカの被害もありワナを使いたくても、ニホンカモシカがワナにかかる可能性がある、という苦悩も。

 愛知県や豊田市は、ニホンカモシカを見かけたら近づかず、通報してほしいとしています。

【中京テレビ 「キャッチ!」 9月10日放送より】

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