
6月29日、都内にて、7月1日からスタートする新水曜プラチナイトドラマ「おちたらおわり」の制作発表記者会見が行われた。登壇したのは、主人公・明日海を演じた宇垣美里さん、明日海と過去に因縁のある孔美子を演じた篠田麻里子さんなど、女性メインキャスト5名。すえのぶけいこ先生による同名の人気漫画を原作に、タワーマンションを舞台にした女性たちの愛憎模様を描いた本作品についてトークを繰り広げた。
撮影後も誕生日を祝う仲に。撮影を通して築かれた5人の絆
会見は、中京テレビアナウンサー・恩田千佐子による司会進行でスタート。それぞれのキャラクター紹介と共に、宇垣美里さん(月島明日海役)、篠田麻里子さん(真宮孔美子役)、佐津川愛美さん(丸山朋代役)、風吹ケイさん(桜庭心菜役)、鈴木紗理奈さん(楠紗都役)の5名が登壇。ポスタービジュアルと同じく、全員が華やかで鮮烈な「赤」一色の衣装を身にまとった美しい姿は壮観で、会場を埋めたマスコミからも驚きの声が上がっていた。
司会者から「全員が揃う機会は撮影以来では?」と問われた5人であったが、なんと一昨日、鈴木さんの誕生日を祝うために集合していたとのこと。5人でワイワイと焼肉を食べたとのことで、撮影を通じて仲が深まったことがうかがえた。
オファーを受けた際の心境
最初の質問は、オファーを受けた際の心境について。宇垣さんはオファー前から漫画を読んでおり、すえのぶ先生が漫画で表現するファッションや、追い詰められたときの人間の表情を実写でどのようにトランスレーションするのか悩んだと告白。それでも「あの世界に入りたい気持ちが一番強かった」と、オファーを受諾した心境を話した。篠田さんも先に原作を読んでおり、脚本を浅野妙子さん(映画『大奥』など)が務めていることも含めて参加できる喜びがあったと話す。演じた孔美子については、「強い部分も見えるけど、いろんな葛藤を抱えている女性」と捉えており、自身も葛藤しながら彼女を演じたそうだ。
佐津川さんは、原作を読んで「怖い」と感想を抱いたものの、朋代を演じることにはやり甲斐と楽しさを感じたため参加を決断。「とても良いチームと出会えて嬉しい」と、撮影自体も楽しく進行できたと感想を教えてくれた。地上波の連続ドラマで初めて重要な役どころを演じるという風吹さんは、豪華なキャスト陣を知り、「本読みの段階ではめちゃくちゃビビッていた」と打ち明ける。だが、撮影が進むにつれ「本当に頼れる、最高の姉貴たち」と、今では仲間として強い信頼を抱いている様子だった。鈴木さんは、「下世話! おもろ! 何これ?」と興奮しながら脚本を読んだそう。一方で、江戸時代には春画がゴシップ代わりだったとのエピソードに紐付けながら、時代が変わっても噂やゴシップを楽しみ続ける人間の性(さが)に本作との共通点を感じたという。「パワーがあり、人間の本質が詰まっていて気持ちの良い作品」であったこと、また、「絶対にバズる!」と思ったことも、出演を決めた理由だったとユーモアたっぷりに説明していた。
役作りでこだわったところ
続いて質問は、マンガ原作のドラマにおける外見や表情などの「役作り」について。
宇垣さんは、明日海に合わせて髪を短くしたこと、またメイクは主張が少ない薄目のものにしたことを紹介。さらに、普段から役に合わせた香水を選ぶことが好きだそうで、「かなり清潔でまっすぐな、“良い子が使ってそう”な香水」を撮影時には使用していたという。普段の宇垣さんの趣味とは異なるもので、素の自分が出ないように「香水でフラットな状態になってから現場に向かっていました」と教えてくれた。
篠田さんは、「孔美子はいろんな人を自然とコントロールできる人。ゆったりした優雅な世界観で生きている」とキャラクターを分析。この人には叶わない、と思わせるオーラが出るように、日々丁寧に、優雅に過ごすことを意識していたという。
佐津川さんは、朋代の衣装にこだわったと説明。当初はシャツのボタンが上まである服を、途中からは中が透けすぎないシャツを選んだそうだ。その理由を、「あんまり女を出さない。でも、タワマンに住んでいるレベルのものを」と明かしてくれた。
風吹さんは、本作のキャラクターづくりのために、人生で初めて髪を染めたと告白。明るい髪色や髪型、さらにキラキラゴテゴテのネイルにチャレンジしたほか、普段聴いている音楽も、「25歳のミーハー女子が聴きそうな、アゲアゲの男性アイドル曲を聴いていた」と、その生活スタイルを心菜に合わせていたとの裏話も。
鈴木さんは、怒りのポイントなど感情的な部分からキャラを探っていったと切り出し、外見的な部分では、元ファッションライターとの役どころから、「おしゃれには気を遣っていた」とその取り組みを紹介。また、本作がホラーとして描かれている部分があることに言及し、そこにコメディの要素を足すことで、「それが行き過ぎて面白い役になることは考えた」と話した。
すえのぶ先生からの熱い感想&キャスト陣への質問
会見中盤には、ドラマの第1話を視聴した原作の漫画家・すえのぶけいこ先生からメッセージが届けられ、恩田アナウンサーが代読
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5名のキャラクターへの愛情と、キャスト陣の演技に対する感想とその魅力がたっぷりと詰まったコメントが届けられた。その言葉に対して静かに耳を傾けていた宇垣さんは「安心しました。先生の世界をお借りして演じているので、楽しんでいただけて良かった」と、その心境を正直に吐露。また、「麻里子さんは怖かったし、佐津川さんは隠しているものがあって爆発力がある。風吹さんはずっと可愛いけれどチャキチャキとしているところが推進力になっている。紗都をもっと見たい!という気持ちは私もめっちゃわかります!」と、自身の意見も踏まえながら先生のコメントに同意していた。
さらにすえのぶ先生からは、5人のキャストに質問が寄せられた。ここでその内容と回答を掲載する。
Q.宇垣さんへ質問:明日海と孔美子の対決は、作品の大きな見どころだと思います。撮影を終えて、特に印象に残っている孔美子とのシーンはありますか?
宇垣さんの回答「孔美子とは各シーンでバトルをして、それぞれが思い出深いです。その中で心がウッと折れてしまいそうになったのは、信じられないほど孔美子に顔をなでなでされるシーン。鏡越しにそれを見ていたら、蛇に飲み込まれるネズミのようだったので、演じていた自分でも可哀想と思い、納得の場面となりました」

Q.篠田さんへ質問:孔美子は恐ろしいだけではなく、目が離せない魅力もある人物だと思います。演じる上で、その複雑さや奥行きが伝わるように意識されたことはありますか?
篠田さんの回答「うがちゃん(宇垣さんのこと)に言われたのは、目が死んでいる、怖いっていうこと。確かにうがちゃんを見るときの目は、他の人を見る目とは変えていました」

Q.佐津川さんへの質問:朋代は穏やかに見えて、追い詰められると一気に感情が噴き出すイメージがあります。撮影前に役作りをされていたとお伺いしましたが、どんなことを意識されましたか?
佐津川さんの回答「喋り方や声量、動きなどは自分なりに考えます。ただ今回は、本読みに参加したときに、鈴木さんから“みんなでコミュニケーションを取ってやっていったほうがよい”とお話いただけたのがすごく大きかった。緊張していたときに、先輩からそうやって声をかけてくださったことが希望になり、支えにもなりました」

Q.風吹さんへの質問:心菜は欲望に素直で、漫画を描く上でも自由で爽快感のあるキャラクターでした。演じていて特に面白かったところや好きなシーンはありますか?
風吹さんの回答「“人のものって最高~”っていうシーンがあります(笑)。絶対に言わないし、監督に相談させていただいたら。“心菜だったら言うんじゃない?”と返されました。そこは注目してもらいたいです」

Q.鈴木さんへの質問:紗都は夫の英治をめぐって心菜とバチバチしたり、コミカルな魅力もある人物です。撮影中に「ここは楽しかった!」と感じたシーンはありますか?
鈴木さんの回答「全編楽しかったです。特に心菜とキャットファイトのようにやり合うシーン。それと、ウマが合わない5人なのに、結果的には何かしらの友情や相手を思い合うような関係に成長していく。最近は人とぶつかることを避ける傾向があると思いますが、こんな風にぶつかっても仲良くなっていく部分も印象的でした」

撮影スタッフから寄せられた裏話
最後のコーナーは、現場のスタッフから集められた撮影の裏話に、キャストたちからコメントをもらう形式で進行。現場の状況やキャスト同士の関係性がさらにうかがえるものとなった。
●宇垣さんについての「笑った」裏話:エレベーターに乗ろうとするも間に合わないシーンで、宇垣さんのダッシュが早すぎてエレベーターの扉が閉まる前に到着してしまったシーンが印象的。篠田さんから、「うがちゃんは間に合うけど、明日海は間に合わないから」とツッコまれていた。
篠田さんは「扉が閉まる前に(宇垣さんが)エレベーターの中に入っていたこともあった」と振り返るなど、宇垣さんの驚異的な身体能力と全力ぶりを紹介すると、他のキャスト4名も同意。さらに篠田さんは、「エレベーターの扉が閉まるのを止めるシーンで、パンチを扉の間に入れていました(笑)。そういう場面で“うが”が出てくる」と、明日海を演じる宇垣さん本人の“人柄”が撮影中にも飛び出してくることがあったと現場を振り返っていた。
●篠田さんの「意外だった」裏話:少し冷たいイメージがあった篠田さんが優しかった。早朝の撮影でもいつも美しく現場入りされ、さらに現場にたくさん差し入れをしてくれた。
宇垣さんはこれを聞いて、「麻里子さんは本当に姉御肌。みんなを見守ってくれるタイプ。しかも、餌付けかっていうくらいの差し入れしてくれる(笑)」と現場での振る舞いを絶賛。また風吹さんも、頼ったら応えてくれる性格に救われたと話していた。佐津川さんは、「マネージャーより情報の共有が早い」とそのマメさに驚き、鈴木さんは、「面倒見が良く、年上の感覚があるくらい大人の女性」と評していた。
●佐津川さんの「驚いた」裏話:佐津川さんの演技を見て胸が苦しくなり、現場で思わず泣いてしまったことに驚いた。特に、雨に濡れるシーンでは演技の向き合い方が印象的でかっこよかった。
宇垣さんは佐津川さんの演技を見て、「泣いちゃダメなシーンなのに泣いてしまうほどの覇気があり、その気持ちがこちらに伝播してしまった」とその圧巻の演技を解説。対する佐津川さんも「うがちゃんが気を遣ってくれて、芝居に入りやすいようにしてくれた」とその思いやりに感謝していた。
●風吹さんの「困った」裏話:名古屋弁にチャレンジされていたが、関西出身の風吹さんの関西訛りがだんだんと混ざってきて、それも正解に思え、困りました
風吹さんは、鈴木さんとのバトルシーンを回想し、「(心菜は)尾張弁なのですが、バトルシーンでは鈴木さんの関西弁に思わずつられてしまう」と説明。ふたりの激しい掛け合いのシーンは「撮影しているマンションには事前に許可を取っていたのですが、それでもあまりの迫力に “警察を呼びましょうか”と住人から心配の声が届いた」と、鈴木さんは驚きのエピソードを明かしてくれた。
●鈴木さんの「うれしかった」裏話:演出部にツッコミを入れたり、大流行したサカナクション「夜の踊り子」のミームダンスをずっと踊っていたりと、そのハイテンションに現場は元気づけられた。
鈴木さんはその裏話を聞いて「ずっと踊りたかっただけ。踊りまくっていました」と笑いながら釈明。また、自身の裏話として、撮影初日に5回ほどNGを出したため、「みんな肩の力が抜けました」と言ってもらえて安堵したと告白。さらに、セリフが終わっていないにも関わらず不自然な間を空けてしまう事態が何度かあったと謝罪。「蛇口をひねるようにチョロリチョロリとセリフを出してしまい……」と解説したその行為は、“紗理奈フェイント”と現場で名付けられたそうだ。
視聴者へメッセージ
記者会見はここで時間となり、最後は宇垣さんから締めくくりの挨拶と、視聴者へのメッセージが送られた。
宇垣さん「『おちたらおわり』は、人間関係の狭い世界で出てくる心の檻や、人間が本来持っている弱さがどういう風に人を傷つけたり、あるいは自分を傷つけたりするのかというのを、生々しく描いています。少し下世話なドキドキを楽しんでもらいつつ、彼女たちがどうやって生き延びるのだろうかを見ていただけると、みなさん(の生活や生き方)にも還元できるところがあるのかなと思います。この先、私たちが演じたキャラクターがどういうふうに成長していくのか、見届けていただけると嬉しいです」
このあと、フォトセッションが行われ、記者会見は終了。すえのぶ先生やスタッフからの質問や裏話も交えたことで、作品やキャラクターに対するキャスト陣の思い入れがしっかりとうかがえる時間となった。
番組概要
【タイトル】『おちたらおわり』
【放送枠】中京テレビ・日本テレビ系全国ネット【日本テレビ系 28 局+ TOS ・ UMK 30 局ネット】水曜プラチナイト
【放送時間】7月1日スタート 毎週水曜 24時24分~ ※初回は24時34分~放送
【出演者】宇垣美里 篠田麻里子
佐津川愛美 風吹ケイ / 鈴木紗理奈
池田直人(レインボー) / 清水海李 木原勝利 高井佳佑(ガーリィレコード) 船ケ山哲 / 簡秀吉
【原作】すえのぶけいこ『おちたらおわり』(講談社 BE・LOVE KC)
【脚本】浅野妙子
【主題歌】氣志團『暴走天使』(影別苦須 虎津苦須)
【音楽】福廣秀一朗、平野真奈
【演出】大谷健太郎、北川瞳
【統括プロデューサー】栗田美和(CTV MID ENJIN)
【チーフプロデューサー】林弘幸(CTV MID ENJIN)
【プロデューサー】髙石明彦(The icon)
【制作】CTV MID ENJIN
【制作プロダクション】The icon
【製作著作】中京テレビ
【クレジット】©すえのぶけいこ/講談社 ©中京テレビ
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