MESSAGE代表メッセージ
コンテンツ制作力を起点に
まだ見ぬ場所へとステージを広げる

現場からあふれる熱量が
挑戦を現実に変えていく
今の中京テレビをひとことで表すなら「元気のある会社」です。若手からベテランまでが明るく前向きに働き「もっとやろう」「もっと良くしよう」という外向きのエネルギーが、社内のあちこちから自然にあふれています。その勢いは、他局と比べて際立っていると実感しています。
地上波という強力な媒体力を持つ私たちは、その枠にとらわれず、どのようにステップアップしていけるかを、本気で考え続けています。守りに入るのではなく、自ら変化を起こしていこうとする姿勢が、今の中京テレビの強みです。
「地上波は終わった」と言われることもありますが、私は逆に、チャンスがある業界だと思います。テレビ業界が花形で右肩上がりだったときに、手をつけてこなかった領域がまだまだあるからです。この未着手の領域に、配信やデジタルの手法を組み合わせていけば、メディアコンテンツ事業者として、新たな地平が開けるはずです。
その挑戦を、私たちはもう始めています。


若い世代のしなやかな視点で
テレビの意義を問いなおす
地上波テレビは、まさに過渡期にあります。かつては人気番組の時間に銭湯や食堂が空っぽになるほど、テレビは生活の中心でした。今や「観たいときに、観たいものを、最初から観る」時代です。ライフスタイルが変われば、広告の形も、メディアに求められる役割も変わっていきます。
それでも、変わらないものがあります。たとえば、地上波のインフラ性です。日本の地上波は世界有数のカバー率を誇り、スイッチひとつで誰もが同じ番組をリアルタイムで共有できます。災害時には、その信頼性と到達力が大きな役割を果たします。
また、「多くの人に楽しんでもらえる良質なコンテンツをつくる」という矜持は、今も昔も変わりません。ただ、その「楽しみ方」は大きく変化しました。だからこそ私たちは、「どう楽しんでもらうか」を常に問い直し、考え抜いていく必要があります。
放送免許を持ち、地上波放送を通じて社会に情報を届けられる存在はそう多くはありません。個人が自由に発信できる今、テレビの独自性をどこに見出し、どんな差別化ができるのか――アイデア勝負の時代です。
今の若い世代こそが、その鍵を握っていると私は思います。生まれたときから動画とスマホがあり、テレビがなくても困らない時代に育った世代の柔軟な発想と斬新な視点が、この業界に新しい風を吹き込んでくれるはずです。
中京テレビは、このような挑戦を実行できる会社です。高いコンテンツ制作力という土台の上で、何に挑むかを真剣に考え、取り組む会社であり続けたいと考えています。

コンテンツ制作を軸に
新たな地平を開く
中京テレビでは、地上波の枠を超えた放送外事業にも積極的に取り組んでいます。それらは決して、全く別の分野ではありません。どれも、映像表現やストーリーテリングといったコンテンツ制作の本質と、濃く、深く結びついています。
たとえばドローン事業は、手持ちカメラやクレーン、さらにはヘリコプターによる空撮技術の延長線上にあります。XR や VR といった表現も、空間全体を使った新しい演出として、コンテンツの可能性を広げてくれます。
中京テレビはイベント事業にも長年取り組んできました。地上波放送で培った「伝える力」をリアルの場で翻訳し、体験型のコンテンツとして届ける。ここもまた、磨き抜いてきた表現力と演出力が生かされています。
テレビを核とするコンテンツ制作から軸足をずらすことなく、どこまで拡張できるか、どこまで遠くへ行けるか。それが、私たちの目指す挑戦です。

就職活動を行う皆さんへ
自分の言葉で語れる人と
未来をつくっていきたい
就職活動中の皆さんには「なぜ、自分は就職するのか」を、自分の言葉で語れるようになってほしいです。働くことにどんな意味と価値を見出しているか。大学生活で「これをやりきった」と言えるものを持っているか。それをしっかりと言葉にできる人は、どんな道を選んでも進んでいけます。
私自身も、かつて研究者として海洋分野に進むか、就職するかで迷った経験があります。研究は非常に意義深いものでしたが、社会にあまり知られていませんでした。どうすればもっと多くの人に伝えられるか──そう考えたときに浮かんだのが「テレビ」という手段でした。科学番組にはなかなかスポットライトが当たらない日々が続きましたが、環境問題や SDGs への関心が高まった今、少しずつ社会が耳を傾けてくれるようになったと感じています。
自分が今いる足元をしっかりと見つめ、これからどんな道を歩んでいきたいのかを、自分で描いてみる。その上で、何を学び、どこへ向かうかを考える。就職活動とは、そうした思考の積み重ねです。
自分自身と丁寧に向き合った結果、中京テレビで自分の力を試してみようと決意してくれた人と一緒に、これからのテレビを次のステージへと動かしていきたいです。
代表取締役社長黒崎太郎
プロフィール
黒崎 太郎(くろさき たろう)
中京テレビ放送株式会社 代表取締役社長
1960年生まれ 東京都出身。北海道大学大学院水産学研究科修士課程修了。1986年日本テレビ放送網に入社。
入社後、報道に配属され、三原山や雲仙普賢岳が噴火した際の現地リポートなどを経験。情報カルチャー局長、人事局長、営業局長を経て、2020年取締役に就任、2023年には取締役常務執行役員に就任し、大学・大学院時代の研究経験を活かし、海の保全活動を伝える番組「ウミコイ」を立ち上げた。
2024年に中京テレビ放送の専務取締役に就任し、2025年6月より現職。
趣味はゴルフと釣り。好きな食べ物は餃子とジンギスカン。笑顔がチャームポイントで、社長でありながら社員からは親しみを込めて「太郎さん」と呼ばれている。