今年7月、第2代のJリーグチェアマンに鈴木昌(すずき・まさる)氏が就任した。
今年10年目を迎えたJリーグ。新チェアマンはこれまでの10年をどう捉え、今後をどうしようとしているのか。シリーズでお伝えします。



 私のチェアマンとしての目的は、なにより「日本の地域を活性化させるためにJリーグをどう発達させていくか」ということになると思っています。
前チェアマンの川渕現会長は、自らも日本代表としてプレーした優秀な選手の観点から「日本のサッカーをJリーグを通じて強くしていこう」という思いを強くお持ちになっていたが、私の場合は、もちろん日本のサッカーが強くなってほしいという気持ちはありますが、ここに至るまでの入り口が違っているということを、まず知っておいていただきたいと思います。

 サッカーのレベル向上、というのが第一目的ではなく、地域の、そしてひいては日本全体の人々の生活に潤いをもたらすということがJリーグの第一の目的である、というのが私の基本的な考え方なんです。
日本にはほかにもプロスポーツは存在するが、Jリーグというのはそういう、地域活性とか、ある意味行政がやるような側面をもったプロスポーツの組織であると考えています。

 もちろん、日本が強くなることは大切です。ただ、いきなり2006年にはベスト4とかいうのはどうなのかな、と思うんです。結果を性急に求めるのはこわい部分もあるんじゃないかなと。
サッカーが、Jリーグが地域の活性化という責務を果たし、サッカーが日本人にとって大切なものであるという位置付けがなされる、そしてそこから生まれてくるものがナショナルチームにフィードバックされて、ナショナルチームが結果を出す。リーグと代表がいい循環をしていくというのが望ましいことなのではないかと思います。ナショナルチームは、やっぱり日本の文化を反映するチームになって欲しい、というのが私の思いです。







1935年(昭和10年)12月15日生 兵庫県神戸市出身
1954年3月
1955年4月
1959年3月
1959年4月
1974年4月
六甲学院高等学校 卒業
東京大学法学部  入学
東京大学法学部 卒業
住友金属工業株式会社 入社
住友金属工業株式会社 鹿島製鉄所 業務部運輸課長
 その後本社勤務を経て
1987年7月
住友金属工業株式会社 鹿島製鉄所 副所長
 ※1987年〜1988年 住友金属工業蹴球団 団長
1994年6月

2000年6月
2002年7月23日
株式会社鹿島アントラーズFC 代表取締役社長
社団法人日本プロサッカーリーグ 理事
株式会社鹿島アントラーズFC 特別顧問
社団法人 日本プロサッカーリーグチェアマンに就任




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