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川上憲伸・ノーヒットノーラン達成!

 東京ドームで行われた巨人対中日戦で川上憲伸投手がプロ野球史上70人目となるノーヒットノーランを達成した。この日の川上は速球、変化球ともに切れがあり、奪った三振は5つ。投球数は102球。フォアボールを1つ与えただけの準完全試合で巨人の重量打線を完封した。川上は6月12日以来の今季6勝目。

 快挙を達成した川上は「いい形で勝ちたかった。7回から意識した」と話した。
初めて味わうノーヒットノーランの感激。そして興奮。
快挙の瞬間、川上はマウンド上で2度ジャンプ。そしてガッツポーズ。つづけて駆け寄るナインと抱き合った。
「7回から意識した。高校、大学を通じて初めて。チームが連敗してイヤな雰囲気だったから、いい形で勝ちたかった」と喜びを語った。

切れのある速球。緩急のある変化球。どちらも良く決まっていた。
5勝目を挙げた6月12日を最後に白星から遠ざかり、前回登板まで6度の先発で黒星が3つ重なる。 「自分も連敗していたし、野手が打ってくれて、守ってくれた」とバックの援護に感謝する川上。
 7回に松井から奪った、この日3つ目の三振は143キロ高めの明らかなボール球。伸びがあるから松井ですら思わず手を出した。「松井さんを抑えたら勝機が向いてくると思っていたからね。」としてやったりの表情。
山田監督も「大記録。しかも絶好調の巨人でしょ。値打ちがある」としきりにうなずいていた。

 プロ5年目。112試合目の登板でつかんだ通算7度目の完封勝利は、中日ではバンチ以来、2年ぶり9人目の大記録。「次が悪いと意味がなくなっちゃうから、これを励みにして頑張る」。 好投が勝ち星につながらずに沈みがちだったエースに最高の形で笑顔が戻った。

大記録に喜ぶ川上憲伸
[2002.8.1]
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