福留の地元大崎町はソフトボールが盛んで、そんな中、少年・福留は優勝旗を何本も奪ったという。
中学に上がると同時に少年野球チームに入り、そこでも非凡なところを見せ付け、全国大会で優勝という栄冠を手にした。
しかし、その陰には並々ならぬ親子の努力があった…。
家から練習場まで自転車で2〜3時間かかるところを休むことなく通い続けた。
そして、練習を終えてから家に戻ると今度は父とのティーバッティング。
全てが終わるのは夜の10時過ぎ、それから風呂・食事。
勿論勉強はその後からで、それでも翌日疲れで授業中に居眠りしたことはないという。
景文さんも自分の時間を削って付き合った。
『納得しない限り練習をやめなかった。』
天才は努力を重ねて進化した。
今でも実家に帰ったときは4〜5キロ離れた砂浜を走るという。その姿勢は少年の頃と全く変わっていない。
『息子はプロ野球選手、アドバイスなんてとんでもない』
そう語る父は、我が子の来年の活躍も確信している。
『今年が最後というわけではないから、今までと同じ姿勢を貫いてさらにやってくれる。
期待している』
努力を惜しまぬ天才が、チームにまた優勝旗をもたらす日は近い。
[2002.10.17]
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