菜の花が咲きほころぶ最初の訪問地。左側の未舗装道路に見えるところから、その先の建物の間を抜けていく1本の“線”が2007(平成19)年まで鉄道が生きていた場所です。
まずはこの廃線跡を歩きます。
暫く行くと、かつてこの地を走っていた鹿島鉄道の旧坂戸駅が見えてきました。
昭和の時代に、地方私鉄で良く見かけた風景。今も姿を留めています。
往時そのままのポスター。時が止まっているかのような駅舎内。駅舎と言うよりは待合室ですね。椅子に腰掛け目を閉じれば、遠くから気動車のエンジン音が聞こえてくるような、そんな錯覚を覚えました。もっとも現実では、このツアーの参加者の方がおられるので、それなりに会話の声が聞こえます。まあそれも目を閉じていれば現役時代の列車を待つ乗客達の楽しい一時。に、思える。
栗の実が落ちていました。いつからあるのでしょうか?こうした小さな気付きを大切にしたいと思ったのは、そぼふる雨のせい。
石岡駅を出発した鹿島鉄道の列車は、坂戸駅を出ると次が終点の鉾田駅。この場所の少し先がその鉾田駅だと聞きました。
ところでこの日歩いた廃線跡ですが、普段は立入禁止です。ツアーでは地元の皆さんに周知し、特別に開放していただき、その上でこの地に暮らす方からこの駅と廃線跡の話しをお聞きしました。鹿島鉄道が如何に地元に愛されていたかということがひしひしと伝わってくる瞬間。本当にありがたいことです。
余談です。踏切の看板が電車なのはまあご愛敬と言うことで。