稲見駅長の鉄道だよ人生は!!

稲見眞一

常滑市で行われている自動運転バスの実証実験に出かけました。(後編)

セントレア大橋は風が強いことで知られています。この日も、吹き流しが横に流れているのが、見てとれました。また私も何度か車で通っていますが、強風の日はハンドルをしっかり握っていなければ安心して運転できないほどです。

この実証実験でもそれは課題の一つだったそうで、現在では「磁気マーカシステム」という方式の採用などにより、強風時でも安全に自動運転が実施できるレベルにまでなっているそうです。

中部国際空港のバス停に到着。実は私、このバス停に立つのは初めてのこと。開港から15年以上経過しているというのに、何せバスを使ってセントレアに来たことも、ここから乗ったこともありません。きっとそういう人は多いと思う。

そのバスの後ろにある黒い点々。これが「磁気マーカ」とのことで、分かり易く言えば磁石だそうです。それをバスのセンサーで読み取り、走行位置を確認していくのだそうです。なおこの磁気マーカの設置場所ですが、GPSの受信が困難な場所にも設置してあり、バスの安全性をそれで確保しているそうです。

バスの上部だけではなく、ありとあらゆる場所と言って良いほど多くのカメラが付いています。

その画像をAIで解析しているそうですが、何が何やらさっぱり。でもそれで自動運転が成り立っているということは理解しました。

説明を聞いていて、一点なるほどと思ったのがこの画像。人間や物を□で囲うように表示されています。これは遠隔で監視しているスタッフが、対象物をより認識し易くするためにこうしているそうです。最新技術は、結局人がどう使うかですが、それにより今回で言えば、運転スタッフの乗務しない自動運転バスに繋がるというのは何となくですが分かりました。

かくして快適なバスの旅は終了。

ところでこの自動運転バスは、まず日曜日に限定で運転されているこのイオンモール常滑~中部国際空港間のシャトルバスを想定していると聞きました。

結構、乗客が多いと聞いていますので良いアイデアとも思います。

なお将来的なこの自動運転バスの目的の一つに「パークアンドライド」があります。対岸部にマイカーを駐車し、自動運転バスに乗り継いで中部国際空港に移動するというもの。

空港の駐車場が混雑する時期もありますし、Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)での大規模催事の開催を考えれば、必要な交通手段と言えそうです。

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