1月18日(木)朝6時40分を少し回ったところ。船はルメール海峡(Lemaire Channel)(65°04'S 63°57'W)の入口に到着。
船の正面に見えるのがルメール海峡。ここは南極半島でその景色が最も雄大だといわれている場所。
全長11km、幅1.6kmの海峡で、一番狭いところは幅800m以下とのこと。
見るからに絶景が期待できる風景。
しかしその入口には私たちが進むのを拒むように氷が塞いでいます。
朝7時を回ったところで、前進を諦め、船をUターンさせます。
この日、ルメール海峡が通過できれば、午前中はプレノー島とシャルコー湾(Pleneau Island&Port Charcot)(65°06′S 64°03′W)をクルージング。
午後はヤルー諸島(Yalour Islands)(65°14′S 64°10′W)に上陸とクルージングの予定でした。
折角なのでここで一枚、記念写真。
さて代替地の選定となるのですが、それぞれの海域にそれぞれの魅力あふれる場所があるとのこと。
そして船のクルーが選んだのは、南極きっての観光名所であるポート・ロックロイ((Port Lockroy)(64°49’S 63°29’W)にほど近いデモイ岬(Damoy Pt.)(64°48'S 63°29'W)。
そこでの上陸を果たすべく向かったものの、強風にはばまれ午前の船外活動は中止となりました。
※ポート・ロックロイ=英国が所有・管理している博物館兼郵便局、ギフトショップが夏場だけ観光客向けにオープンし、使用切手やハガキ、お土産などを購入することができるのですが、私たちの訪問時には、南米で鳥インフルエンザが流行していた関係で閉鎖されており、上陸は出来ませんでした。
1月18日(木)の午後、何とか船外活動が出来る場所を探し、到着したのがボーゲン湾(64°44'S 63°28'W)。これが今回のツアーで最後の船外活動です。
ポート・ロックロイから少し北に向かったところで、山に囲まれ風が遮断されている場所でした。
船からゾディアックボートが下ろされクルージングの準備が始まりました。
13:50を少し回った時間。先発隊のスタートです。
アザラシを探してのクルージング
船からは大分離れた場所。
切れ目の入った氷の塊。
もうすぐ氷山となるのでょうか?
画面右の氷河にも亀裂がいくつか入っています。
どこかで崩れ落ちる氷の塊が見えないかと期待していましたが、そうは上手くいきませんでした。ただこの後、この方向で、大きな音がし、ふと見れば雪煙がまったような気がしましたが、それが私の願望からくる幻か、それとも現実だったのか…。
ところで船外活動時にいつも履いている長靴。膝下までの長さがありますが、とても柔らかく結構自由な格好(かっこう)が出来ます。
ただふくらはぎにフィットするように履いており、ともかく脱ぐのが大変。
そこで使うのがこの不思議な形の木のへらみたいなもの。
かかとをこれで固定し、えいやっ!と足を出すのが南極流。
ところで船外活動時に着ているパルカ(放水の防寒服)ですが、2重構造(フリース+コート)になっており、それぞれ別にして使うことが出来ます。一方、船外活動時に暑くなり、コートだけを脱ぎたいと思ったらどうするかと言えば、そのコート部分にはリュックのショルダーベルトの様なものがついており、(脱いで手に持つのではなく)この様に“背負う”スタイルで歩くことが出来ました。これはなかなかの優れものです。