明治19年(1886年)3月1日、名古屋(当時は名古屋市に編入される前)で初めて開業した駅、熱田駅。
●明治11年(1878年)「名古屋熱田全図」から抜粋
鉄道開通前の宮の宿界隈。
伊勢の国、桑名と四日市への航路があったことが読み取れます。
●明治20年(1887年)「名古屋明細全図」から抜粋。
熱田の町外れに「ステンション」の文字が見えますがそこが初代熱田駅の場所。
(旧)東海道に沿った場所になります。普通に考えれば現在の熱田神宮に近い場所に作れば良かったのにとなるのですが、ここでもやはりポイントは海運との連携だったそうです。
●大正9年(1920年)4月1日「名古屋市街新地図」大渕伝次郎から抜粋
大正期の熱田駅。明治29年(1896年)9月1日に現在の場所に移転しており、この地図は移転後のもの。駅の東側に「日本車輌会社」「東京砲兵工廠」があり、その貨物輸送を担っていました。
ここでのポイントは、鉄道に沿って水路(運河)があること。今は埋め立てられその痕跡を見ることはありませんが、熱田駅移転の際に掘られており、明治期の水陸連携をここでも見ることができます。
明治43年(1910年)頃と思われる熱田駅。風格を感じます。
ところでこの写真の年代特定ですが、電柱の感じで判断しており、他に何か根拠があったわけではありません。あしからずご了承ください。