稲見駅長の鉄道だよ人生は!!

稲見眞一

明治5年(1872年)、日本の鉄道開業(2)「東京高輪鉄道蒸気車走行之全図」。

「東京高輪鉄道蒸気車走行之全図」

明治5年のこの大きな出来事の浮世絵は、かなり多く存在します。

私が見た限りでも10点以上はあります。その内の数枚が今、こうして私の手元に存在します。

乗合馬車が描かれています。当時の路線バスといったところでしょうか?

陸上での大衆向け(大量)交通機関の走りと言えるでしょう。

精密に当時の風俗、景色を再現しているとは言いがたいでしょうが、参考になるというか、ロマンがあります。

さて作画の時代特定。

この絵のポイントはこの貨車。新橋・横浜間貨物営業の開始は明治6年(1873年)9月15日。

よってこの浮世絵が世に出たのは、それ以降と推察されます。

次のポイントは送電線(配電線)。

一般社団法人 日本電気協会 関東支部のウェブサイトでは、

『■日本初の配電線による電灯供給

明治20年(1887)11月29日、東京電燈会社(東 京電力の前身)は、日本橋茅場町に設置した第2 電燈局(小規模の火力発電所)から、日本で初め ての配電線による電灯供給を始めました。』

とあり、品川界隈に配電線が到達したのがいつ頃かまでは記載がありませんでしたが、何れにしてもその時代にこの浮世絵が描かれたものと思われます。

因みにですが、

『日本で初めて私達の前に電灯がついたのは明治15年11月1日である。当時は太陽光線に近い光をもつカーボンアーク灯とよばれるものであった。「日本最初の電気街灯建設の地」と記念して関係者の手によって昭和31年10月1日にこの銀座記念灯がたてられた。』(参照:一般社団法人 照明学会ウェブサイト)

とあり、東京・銀座に電灯(アーク灯)が灯ったのは1882(明治15)年なので、作画の時代特定はなかなか難しいと改めて思いました。

カテゴリー

アーカイブ