稲見駅長の鉄道だよ人生は!!

稲見眞一

名古屋の鉄道136年史(昭和戦前編10)戦争と鉄道(2) 興亜大博覧会絵葉書。

 興亜大博覧会絵葉書。昭和14年(1939年)3月30日~5月末日での開催だったイベント。で、間違いないのでしょうが、検索しても情報があまり出てこない。

第一会場正門。右側に写る騎馬像も含め、相当の規模であること分かります。

その会場は「名古屋駅前広場」とあるのですが、昭和12年(1937年)に名古屋駅はそれまでの場所(今の笹島交差点付近)から現在の名古屋駅の場所に移転しており、それはどこだったのでしょう?

●昭和13年(1938年)「大名古屋新区制地図昭和13年版」(部分)

絵はがききと地図を照合し、赤枠辺りが会場のようです。道路の位置もあるようなないような感じで、町作りがこれから始まる印象です。

我軍鹵獲品(ろかくひん)。戦地などで敵の装備品(兵器)を奪ったものの事。

進軍の状況の再現。第2次世界大戦に突入する前ではあったものの、日中戦争の最中(さなか)であり、国民を鼓舞する意図で開催されたのでしょう。

「子供の国」とありますが、奥にある遊具らしきものはともかく手前の兵隊の像に子供らしさは感じません。また右側の線路上にある戦車のような車両(?)は、最初は列車砲もしくは軌道走行の装甲車と思ったのですが、調べても“らしい”ものが見当たりませんでした。

ただここで知っていただきたいのは鉄道の線路を走る兵器があったということ。昨日アップした兵站における鉄道の役割だけではない、もう一つの戦時の鉄道の役割を今日は考えてみました。

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