大正11年(1922年)8月1日、名古屋市電気局が名古屋電気鉄道(現在の名古屋鉄道の前身)から名古屋市内の路面電車区間を買収し、名古屋の市営交通の歴史が始まりました。因みに名古屋市の組織である電気局は、市営交通をスタートさせるために新たに作られたものでした。
そして昭和12年(1937年)は記念すべき15周年の年。
名古屋市電気局では記念の絵はがきを発行しています。
このブログで何度も登場している鳥瞰図絵師/吉田初三郎画伯の手によるもので、鉄道趣味の先輩から最初にこれを見せてもらった時の衝撃はなかなかのものでした。今は縁あって私の手許にもあるこの絵はがきです。
なおこの電車は5月27日に紹介した1400型。私が敬愛して止まない吉田初三郎画伯の手による私の愛する1400型の絵。
創業当時の電車。創業当時とは明治31年(1898年)の名古屋電気鉄道の開業時ではなく、大正11年(1922年)の市営化時のこと。吉田初三郎画伯は鳥瞰図だけではなく、こうした絵も数多く残しています。
幽玄の世界をさまよっている気分にさせてくれる絵はがき。不思議の国を歩いているうちに、異次元に迷い込んだような独特の味わいあり。唯一無二の絵師の仕事。
15周年記念の記念切符も吉田初三郎画伯の仕事。