今日は昨日と同じく地下鉄桜通線久屋大通駅にある陶芸作品の紹介。
立体模型と並んで展示されているのですが、それにしても陶芸作品と地下鉄の駅。何の繋がりがあるのでしょうか?
最初にこの作品を見た時、地下鉄の駅には不似合いな力の籠もった作品にまずは驚かされました。そして私は瀬戸か美濃在住の作家さんの作品が元々あって、それを篤志家の方が桜通線開業記念で名古屋市に寄贈し、地下鉄ホームを彩る「パブリックアート」の一つとして展示しているのかと思いました。それが解説を読んでビックリ!
その全文。「この志野花器は、地下鉄桜通線の建設中に桜通り(呉服町)の地下20m附近で出土した粘土を用いて、山口重信氏(東海伝統工芸会会員)が制作し、桜通線の開通記念として本市に寄贈されたものです。」平成元年9月。(平成元年=1989年)
「寄贈」まではあっていたのですが、よもや工事現場で採掘された土で焼いた陶器とは私の想像の外の話しで、なるほどここにある意味は十分だと納得した次第。恐らくこうした作品は日本でもこの駅にあるこの作品だけだと思います。
余談ですが、山口重信氏について調べたところ、私と同年代の方でしたので、多分この花器は30代の頃の作品。焼き物の価値はあまり分からない私ですが、陶芸家には土と火との出会いがあると聞いたことがあります。山口氏にとって30代での名古屋の土との出会いはどんなだったのでしょう。
昨日紹介した立体模型ともどもこちらの作品も是非、ご覧下さい。