夜汽車、夜行列車、寝台列車。
サンライズ瀬戸・出雲にはどの言葉が似合うのでしょうか?
(今日は無駄に理屈っぽい話です)
■夜汽車…「Uta-Net」の歌詞全文検索では560件がヒット
●「夜汽車」というだけでドラマを感じる魔法の言葉ですね。(個人的感想です)
*『花嫁』 はしだのりひことクライマックス (昭和46年)(作詞:北山修 作曲:端田宣彦・坂庭省悟)
※「花嫁は夜汽車にのって…」
*『安奈』甲斐バンド(昭和54年)(作詞・作曲:甲斐よしひろ)
※「北へ向かう夜汽車は…」
*『雪國』吉幾三(昭和61年)(作詞・作曲:吉幾三)
※「逢いたくて夜汽車乗る…」
●歌詞に「夜汽車」が入っていなくても、「汽車」が「夜汽車」であって欲しいと思う曲もあります。
*『心の旅』チューリップ(昭和48年)(作詞・作曲:財津和夫)
※「明日の今頃は僕は汽車の中…」
※この汽車が夜汽車でないはずが無い。だって博多から東京ですよ。
*『なごり雪』イルカ(昭和50年)(作詞・作曲:伊勢正三)
※「汽車を待つ…」これも歌詞は「汽車」ですが、昼間の電車だったら興覚めかなと勝手に想像しています。
もっともこの頃、長距離の電車も汽車と呼んでいた時代ですから、実際のモチーフが電車なのか客車なのか、そもそも起点、終点の駅では無く、途中駅だった可能性もあります。またその駅がどの地方にあったもかも分かりません。言えているのは「東京」であることが間違いないこと。ただこの歌を聴いた人がそれぞれの「駅」「汽車」を想像したことでヒットしたのでは思っています。
そして私のこの曲の「汽車を待っていた駅」のイメージは、、、。3月のとある日、品川駅で大垣夜行に乗る君を見送る…。
新幹線のテールライトが妙に印象深い。
さて次の考察。
■夜行列車…「Uta-Net」の歌詞全文検索では125件がヒット
●「夜行列車」という言葉が歌詞に入っている曲と言えば、これが真っ先に頭に浮かびますが、逆にこれしか思い浮かびませでした。
*『津軽海峡・冬景色』石川さゆり(昭和52年)(作詞:阿久悠 作曲:三木たかし)
※「上野発の夜行列車…」
私にとっての「夜汽車」は直角シートのボックス席に座っての旅。現実は甘くないけどどこか浪漫あり。
「夜行列車」は、「夜汽車」よりは目的地がはっきり分かる旅かな。
「さよならあなた 私は帰ります」ということでしょうか。
■寝台列車…「Uta-Net」の歌詞全文検索で10曲も出てきたのが意外でしたが、ブルートレインは、座席車両を連結した列車もありましたが、間違いなく寝台列車です。
ただ列車編成表を見ているような語感で、(私の中では)旅情が今一つに思えてしまうのが残念です。
近年まで走っていた夜行の定期列車「北斗星」「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」は「寝台列車」というよりは「寝台特急」という言葉の方が似合いそうです。
一方「はまなす」は座席車が主体だったこともあり「夜行列車」ではなく「夜汽車」と言いたい列車でした。
さて本題の「サンライズ瀬戸・出雲」。寝台列車で間違いないのですが、客車ではなく、電車なので今一つイメージが合いません。かつての583系(月光型)の列車を上で入れていないのは、同じ理由です。
ただ今回、サンライズ出雲に乗り通して思ったのですが、出雲大社を目的地にしてはいるものの、列車の旅そのものを楽しむべく乗っており、12時間という時間の長さを含め「旅情」を感じることが出来、夜汽車とまではいかないまでも「夜行列車」として楽しめる“電車”でした。
人の姿を見かけたのは横浜駅まで。
シャワーを浴びて、ベッドに横になりました。
さて今夜は眠れるだろうか?